「親ガチャ」大当たり! なのに、どうしてこんなにつらいんだろう。オープンリーゲイとして創作を続ける小佐野彈の自伝的青春小説発売!

「親ガチャ」大当たり! なのに、 どうしてこんなにつらいんだろう。 有名企業の経営者一族に生まれ、 何不自由ない学生生活を送る「僕」。 性愛の対象が同性であることに気付いたとき、 それまで抱えていた違和感が明確になっていく。 超美少女に告白されても応えられない自分への焦り、 意中の男性に告白しては振られてばかりの高校生活、 絶対的な味方だと思っていた母との軋轢──オープンリーゲイとして創作を続ける著者が描く、 セクシャリティに戸惑う少年のリアルな青春。 性愛の対象が同性であることに気付いたのは、 中学生の頃だった。 「グループ企業の御曹司」として生まれ、 「幼稚舎から慶應」のセレブ人生。 はたから見れば順風満帆な人生でも、 「BLみたいな恋がしたい!」という唯一の夢だけが叶わない。 BLマンガのようにはならなかった初恋、 出会い系サイトでの冒険、 大失恋に家族への露見――。 数々の出会いと別れを経て、 「お金持ちのダンくん」は、 歌人・小佐野彈へと成長していく。

触れないでください、 胸に割れそうな水風船を隠しています

抱き合えばきっとどちらもやわらかい あなたの胸も僕の背中も

憐れみと迷いと愛をぐちゃぐちゃに混ぜればできる 青という色

胸を焦がす切ない思い詰め込んだ短歌とともに綴られる青春物語を、 俳優・町田啓太さんや『明け方の若者たち』の著者でWEBライターのカツセマサヒコさんも絶賛。 芥川賞作家の上田岳弘さんは「誰しもがいろいろなものを失う、 けれど誰しもが歌えるわけではない」(「波」2021年12月号より)と評している。 青春のきらめきと鮮やかさ、 切なさと残酷さを濃縮した、 恋愛小説の新たな傑作が誕生。

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