米上院共和党、国防権限法案の進展阻止 手続き上の採決否決

© ロイター

[ワシントン 29日 ロイター] - 米上院共和党は29日、一部の民主党リベラル派も反対する中、国防予算の大枠を決める国防権限法案(NDAA)の進展を阻止した。ただ、議会は60年連続で成立しているNDAAに引き続き取り組む。

この日行われた手続き上の採決は賛成45、反対51で、上院(定数100)の可決に向けて必要な賛成60票に届かなかった。

超党派の強い支持を得て例年なら通過するNDAAは、艦船の購入数から兵士の給料増、地政学的脅威への対処法まであらゆることを決定するため、産業界などから注目されている。

今回の法案は約7700億ドルの国防総省支出が認められており、これが一部の民主党議員が反対した理由の一つ。国が医療や教育、気候変動などの問題に十分に対処できていないのに軍事予算をこれほど大きくするべきではないとしている。

議員らは、1961年以来毎年NDAAが成立していることを誇りに思っており、それは軍への支持を反映していると説明。NDAAは毎年成立する主要法案の一つであるため、対中競争やサイバー政策などの問題に対応する法案として利用されている。

共和党は、ロシア産天然ガスを欧州へ運ぶパイプライン「ノルドストリーム2」を巡る強制的な制裁を加えることを含めた修正案を民主党が認めなかったとして反対票を投じたと説明した。

上院軍事委員会に所属する共和党のジム・インホフ議員は、この法案は最終的には通過するだろうと指摘。「私はこの法案を依然として非常に支持しており、早期に可決されることを望んでいる」と語った。

上院民主党トップのシューマー院内総務は今回の採決を「不可解で、あり得ない」とし、共和党が軍隊に反対票を投じたと非難。「数人の共和党議員が主張する譲歩を得られなかったからといって、彼らは手続きを停止している」と述べた。