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瀬戸内海の穏やかな波は、見ているだけで心を落ち着かせてくれます。
太陽の光を反射させながらキラキラと揺れる水面は、瀬戸内の景色を作る一つの要素です。
KARAKOTO Sketch Marché(からこと スケッチ マルシェ)は、瀬戸内海の景色を眺めながら午後のひと時を過ごせるマルシェイベント。
倉敷市児島唐琴(からこと)の瀬戸内海国立公園のエリア内にあるイベント会場からは、穏やかに広がる瀬戸内海を臨めます。
2021年11月13日(土)に、3回目となるKARAKOTO Sketch Marchéが開催されました。
瀬戸内海の風景とともに、KARAKOTO Sketch Marchéを楽しんできたので、見どころを紹介します。
また、主催者 Atelier sora design(アトリエ ソラ デザイン)の西山 まきさんにイベントの背景や、唐琴のようすについても教えてもらいました。
西山さんのKARAKOTO Sketch Marchéへの想いについても紹介します。
KARAKOTO Sketch Marchéとは?
KARAKOTO Sketch Marchéの概要
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KARAKOTO Sketch Marchéは、倉敷市児島唐琴で不定期に開催しているマルシェイベントです。
これまで2021年6月と10月に開催されており、今回のイベントは3回目。
王子が岳の麓(ふもと)にある国民宿舎の跡地で行なわれており、瀬戸内の海と山の景観も楽しめます。
イベントの開催時間は、正午(午後0時)から午後8時までで、初めてのナイトマルシェが行なわれました。
夕暮れ時や日没後の瀬戸内海を眺めながら、アルコールを楽しめるのもKARAKOTO Sketch Marchéの特徴です。
KARAKOTO Sketch Marchéの見所
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KARAKOTO Sketch Marchéの最大の魅力は、イベント会場からの眺望です。
国立公園に指定されているイベント会場一帯からは、美しい瀬戸内海の景色が眺められます。
筆者が訪れたときには、広々とした海に浮かぶ島々や、遠くのほうには四国にそびえる山の稜線も見えました。
児島半島から対岸の香川県の坂出まで、瀬戸大橋が水平に横切る姿も見られます。
太陽の光をキラキラと反射させて輝く水面を眺めながら、ゆっくりとした時間を過ごせるマルシェです。
KARAKOTO Sketch Marchéの参加店舗
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KARAKOTO Sketch Marchéの参加店舗には、岡山市や倉敷市で活躍する有名店がそろっています。
▼参加店舗は以下のとおりです。
商品紹介
イベント会場から見られる景色だけでなく、KARAKOTO Sketch Marchéで提供されている食べ物も魅力があふれていました。
筆者が気になった商品を味わってきたので紹介します。
台湾バーガー
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台湾飯KURASHIKIでは、台湾料理をキッチンカーで提供しています。
倉敷市美観地区にあるゲストハウス Yuji-inn(ゆうじいん)が、台湾出身のスタッフとともに開発した料理です。
筆者が注文した商品は、台湾バーガー。
もちもちのパンと甘いソースが絡んだチキンを一緒にほう張ると、まろやかな味が口のなかに広がります。
パクチーがたっぷり入っており、パクチー好きの筆者にとっては喜ばしいことでした。
カレーうどん
KARAKOTO Sketch Marchéで楽しめる食べ物で、特に注目したいのが参加店舗によるコラボレーション商品です。
倉敷市児島上の町のうどん製麺所 松家製麺と倉敷市西中新田のカレー屋Naish Curry(ナッシュ カリー)によるカレーうどん。
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松家製麺とNaish Curryは、これまでのマルシェイベントで隣り合うことが頻繁にあったそうです。
お互いの商品を活かして、カレーうどんを提供できたら面白いだろうと話していましたが、販売方法などの仕組みを作れずにいました。
そこで主催者の西山さんが、カレーうどんの販売方法を整備。
今回のKARAKOTO Sketch Marchéで初めてコラボレーション商品のカレーうどんが実現しました。
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松家製麺が作るコシがある麺とNaish Curryのまろやかなカレーを同時に楽しめます。
米粉台湾カステラ ~ チャイほわほわ ~
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2つ目に紹介するコラボレーション商品は、倉敷市広江にある洋菓子店パティスリー ル・ヴェールとNaish Curryによるチャイを使った米粉台湾カステラ。
Naish Curryが厳選したスパイスを混ぜた茶葉が、パティスリー ル・ヴェールの目玉商品である米粉台湾カステラに使われています。
Atelier Sora Designの西山 まきさんへインタビュー
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主催者であるAtelier sora design(アトリエ ソラ デザイン)の西山 まきさんへインタビューを行ないました。
KARAKOTO Sketch Marchéの開催までの経緯
──唐琴でマルシェイベントを始めたきっかけは?
西山(敬称略)──
別の場所でマルシェイベントを企画していたのですが、会場が使えなくなりました。
出店者に声をかけていたため中止にしたくないという想いが強く、他にマルシェイベントが開催できる場所を探していたのです。
一緒にイベントを企画していたかたから紹介を受けて、訪れた場所が今回のイベントの会場。
瀬戸内海を代表するような美しい景色に感動して、唐琴でマルシェイベントを開きました。
引き寄せられるように唐琴にたどり着き、素晴らしい景色に出会えたのです。
──ナイトマルシェを開催した理由は?
西山──
これまでKARAKOTO Sketch Marchéは日中のみ開催しており、設備の撤収作業は夕暮れから日没後に行なっていました。
慌ただしくテントなどを片付けている途中、ふと海のほうに視線を向けると美しい夕日が目に留まりました。
夕日が水平線の向こう側に消えるとともに薄暗くなる空。
そして、空が暗くなったあとには、ライトアップされた瀬戸大橋がキラキラと夜の海に浮かんでいたのです。
時間の経過とともに変化する景色の美しさを多くの人に気がついてほしいという想いから、ナイトマルシェを企画しました。
唐琴に住む人たちの想い
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──地域の人たちの反応は?
西山──
よそ者の私がイベントを開くことに不安はあったのですが、初めてここでKARAKOTO Sketch Marchéを開催したときに、地域の人たちから良い反響がありました。
国民宿舎として使われていた場所でもあり素晴らしい景色を眺められるので、地域の人たちは活用方法を模索していたそうです。
イベント会場の敷地は国立公園に指定されていて、上下水道の整備も難しい場所。
しかし、移動販売を生業(なりわい)としている出店者たちにとっては得意とする場所でした。
出店者にとっても、地域の人にとっても、実りのあるイベントになっています。
──地域の人たちは唐琴をどのように思っていますか?
西山──
KARAKOTO Sketch Marchéを始めてから、地域の人たちと話をする機会が増えました。
地域の人たちの話を聞いていると、素晴らしい景観のある唐琴の土地に愛着を持っている人が多いことが感じられます。
唐琴でマルシェイベントが行なわれていることを喜んでいるようすでした。
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また、イベントの名前に唐琴と入れたことも、地域の人たちにとってうれしいことだったようです。
唐琴という地域は、美しい景色があるにもかかわらず、倉敷や児島の地名と比較すると耳馴染みのない土地。
地域を知ってもらうきっかけになると喜んでいました。
KARAKOTO Sketch Marchéを訪れて
「からこと」という言葉の響きが心地よく感じるのは筆者だけでしょうか?
かわいらしい音のリズムは、唐琴から見られる穏やかな瀬戸内海の風景によく似合っています。
ゆっくりと時間を変えて水色から橙色へ変化してゆく午後の空を眺めながら、唐琴の音の響きのように優しい気持ちになれました。
唐琴が愛着を持てる土地だということは、足を運び、景色を見れば感じ取れるはず。
美しい瀬戸内の景色を眺めながら穏やかな時間を過ごすことで、またひとつ、好きな風景が増えました。