謙信にあやかり食べて力に 上越市内の菓子店 川渡もち 11月30日、12月1日に販売

 上越市の直江津、高田両菓子組合の加盟店は30日と12月1日、郷土の名物菓子「川渡(かわたり)もち」を販売する。粒あん、こしあんの2種で、1個130円(税込み)。

 12月1日に餅をついて食べると水難よけになるという言い伝えから、永禄4(1561)年、「川中島の戦い」に出陣した上杉謙信は合戦前夜、川を渡る兵に餅を配って士気を高め、武田軍との激戦に勝利したとされる。郷土の武将の武運にあやかり、つきたての餅をあんこで包んだ川渡もちを食べて無病息災を願うのが、上越地域の冬の風物詩となっている。

 同市中央1の三野屋菓子店は、2日間で1万個以上の製造を見込む。若おかみの重原紀子さん(49)は「餅を食べて力をつけて、やってくる冬やそれぞれの目標に向け頑張ってほしい。心を込めて作りたい」と話した。

「川渡もち」は今年も2日間限定で、上越市内の菓子店で販売される(中央1の三野屋菓子店)

 川渡もちは両菓子組合の31店舗で販売。直江津地区では1日まで、抽選で商品券が当たるスタンプラリーを行っており、買い回りを呼び掛ける。また、高田地区では両日に宣伝カーを走らせ、販売をPRする。

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