12月2日に山口大学で 専門家と読み解くパウル・クレーの生涯

▲パウル・クレー《リストから抹消》1933年 パウル・クレー・センター、ベルン、リヴィア・クレー寄贈

 スイスの画家パウル・クレーの生涯について学ぶ講演会「故郷への亡命 パウル・クレー晩年の創作とその芸術的/政治的意義」が、12月2日(木)午後1時から2時20分まで、山口大学(山口市吉田)の大学会館会議室である。同大人文学部異文化交流研究施設主催の第38回となる学術講演会で、講師を務めるのは、パウル・クレー・センター(スイス)美術史専門研究員の柿沼万里江さん。    

 柿沼さんは、学習院大学とチューリヒ大学大学院で美術史を専攻し、チューリヒ大学での勤務後、2016年より現職。専門は近現代美術史で、著書「日々はひとつの響き―ヴァルザー=クレー詩画集」(平凡社)ほか、パウル・クレーに関する論著・解説も多数。    

 スイスで生まれたパウル・クレーは、第一次大戦後、ドイツに設立された総合芸術専門学校「バウハウス」で教鞭を執るが、ナチス・ドイツに「退廃芸術家」との烙印を押され、故郷スイスへの亡命を強いられた。波乱に富んだクレーの生涯について、作品の由来や履歴の調査研究に携わる柿沼さんが語る。    

 入場無料で、事前申し込みも不要。講演は日本語で行われ、同大正門付近の駐車場が使用可能だ。    

 問い合わせは、エムデ研究室(TEL083-933-5287)へ。

© 株式会社サンデー山口