【バレーボール】盤石な試合運びで相手を圧倒!2回戦に駒を進める/第74回全日本バレーボール大学男子選手権 1回戦 vs福島大

秋季リーグ戦で見事1部昇格を果たした慶大は、今年最後の大会である全日本インカレを迎えた。慶大の初戦は、東北1部の福島大。第1セットから、今年のチームの強みである「つなぎ」で相手のミスを誘い、終始慶大ペースで試合を進める。第2セット以降は、交代で入った内田克弥(環1・松江高専)、下田悠生(経3・慶應湘南藤沢)らフレッシュな顔ぶれが活躍をみせ、見事勝利を掴んだ。慶大は日本体育大学が待つ2回戦に駒を進めた。

2021年11月29日(月)

第74回全日本バレーボール大学男子選手権1回戦

慶大×福島大

慶大	セット	福島大
25	1	18
25	2	15
25	3	19
ポジション	背番号	名前(学部学年・出身校)
S	29	高倉真古都(商3・慶應)
WS	23	小出捺暉(環4・駿台学園)
MB	8	芳賀祐介(環1・札幌北)
OP	2	松本喜輝(環2・九州産業)
WS	6	島田航希(経2・慶應)
MB	11	勝呂亘(政4・慶應)
Li	7	永田将吾(総4・高松)
25	樋口太樹(経3・慶應)
途中出場	12	内田克弥(環1・松江高専)
3	渡邊大昭(商1・慶應)
15	加藤靖丈(商4・慶應)
27	下田悠生(経3・慶應湘南藤沢)

ついに始まった第1セット。序盤から勝呂亘(経4・慶應)のクイックで順調に得点し、10-6と流れを掴む。その後も松本喜輝(環2。九州産業)がライトから速い攻撃をみせるなど、相手に的を絞らせず、リードを保ったまま試合を進める。その後も、安定したレセプションから攻撃を展開し、25-18で幸先よく第1セットをものにした。

流れに乗りたい第2セット。開始早々、芳賀祐介(環1・札幌北)の高い打点からのクイックと島田航希(経2・慶應)のサービスエースでブレイクを果たす。その後も小出、松本を中心に着実に得点を積み重ね、12―5と大きくリードする。中盤以降は、相手のサーブミスが続いたこともあり、完全に慶大のペースに。最後は高倉真古都(商3・慶應)が相手のスパイクを綺麗にシャットアウトし、25-15と連続でセットを奪う。

チームの集大成となる舞台だ

島田のサーブから始まった第3セット。序盤は小出がコート手前にフェイントを落とすなど落ち着いたプレーで得点するも、相手も徐々に慶大の攻撃に対応し始め、サイドアウトを取り合う展開に。試合が動いたのは15-14と慶大が1点リードした場面だった。ピンチサーバーとしてコートに入った内田克弥(環1・松江高専)が見事なサービスエース決め、ブレイクを果たす。終盤もチームの持ち味でもある固い守備で相手のミスを誘い、試合を優位に進め、25-20でこのセットを取り、セットカウント3-0で勝利となった。

リザーブメンバーの活躍が光った

試合後、選手たちは「緊張感、少し動きづらさがあった」(小出)「初戦ということもあり固さがあった」(勝呂)と初戦を振り返った。この試合は特にリザーブメンバーの活躍が光った。ピンチサーバーとして出場した内田、渡邊大昭(商1・慶應)。第3セットから勝呂に代わって出場した下田はブロックを決めるなど、コートを盛り立て、チームを勢いづけた。彼らの活躍に対し、星谷監督も「それぞれが自分の役割を全うしようということをやってくれていたことを誇りに思う」と喜びの表情をみせた。

この試合に勝利した慶大は、12月1日に控える日本体育大学との2回戦に駒を進めた。負けたら終わりの全日本インカレ。昨年から掲げる「日本一」という目標へ向け、越えなければならない大きな壁だ。「楽しんで悔いなく最後まで戦いたい」(小出)、チーム小出が培ってきた慶大バレーを見せつけてほしい。

(記事:持丸嘉昭)

※写真は慶應義塾体育会バレー部より提供していただきました。

以下、コメント

星谷健太郎監督

――今日の試合を振り返って

インカレ初戦ということで、とにかく1試合1試合自分たちのやるべきことをやって、そこに感謝とリスペクトの思いを持って頑張ろうということでやっていたのですが、その点は非常にできた試合だったのかなと思います。

――リーグ戦からインカレに向けてのチームの雰囲気はどうだったか

リーグ戦終わった後は一段落した雰囲気はあったんですけど、またインカレが近づくにあたり、徐々に戦いのモードになっていったという感じかなと思ってます。

――今日はリザーブメンバーが活躍しました

それぞれが自分の役割を全うしようというのをやり続けているなかで、今日も代わって入ったメンバー全員が、結果うんぬんではなく、全力でそれを果たして、まずは役割を全うしようということでやってくれていたのは、非常に喜ばしいですし、誇りに思います。

――2回戦に向けて

相手は日本体育大学さんということで本当に強い相手だと思うんですけど、やるべきことは誰が相手でも変わらないと思うので、自分たちのことを信じて向かっていく気持ち、それから先ほども言った感謝とリスペクトの気持ちを持って1球1球目の前のプレーを全力で楽しんでもらえたら、それだけで十分かなと思います。

小出捺暉主将(環4・駿台学園)

――今日の試合を振り返って

全日本インカレ1回戦ということで、緊張感というか、少し体の動きづらさなどがあったと思うんですけど、なんとか3-0で勝つことができてよかったです。

――ご自身のプレーは

今日はなぜか調子が良くなくて、それで色々と細かい所が合っていなかったりとか、サーブもいい流れで打ててなかったりしたので、明後日までには修正していきたいと思います。

――マスクを着用してのプレーでした

気分です。練習中もマスクする日としない日があって、以前リーグ戦で対戦相手に発熱者が出た時にマスクをしないといけなくなって、そういう時のために練習でも出来る日はマスクしようという感じでやっていました。それが気分につながって、これからもそうなっていったらマスクをしてプレーしないといけなくなることもあるので、その練習です。

――プレーに影響はないですか

慣れれば大丈夫です。今はもう慣れているので変わらないです。

――リーグ戦からインカレに向けてチームの雰囲気はどうだったか

やっぱり1か月ぐらい期間があったので落ちはしたんですけど、雰囲気的にはここ1週間は皆1人1人が高い意識でやっていたかなと思います。

――2回戦に向けて

やはり楽しむというのが一番大事だと思うので、しっかりチームとして、ここから先は負けたら終わりなので、最後になるかもしれないということで1試合1試合最高に楽しんで、悔いなく最後まで戦えたらいいかなと思います。

勝呂亘(経4・慶應)

――今日の試合を振り返って

初戦ということもあって、最初の方は固さであったりだとか、緊張したり、会場もちょっと慣れなかったりっていうことで思い思いのプレーが出来ていない部分もあったとは思うんですけど、そのなかでもセット重ねる中で修正して、3セット目とかは新しいメンバーも出てという所で、チームの雰囲気も最後は盛り上げて出来たので、そういう意味では今日の試合っていうのは初戦としては実りのあるものになったのかなと思います。

――ご自身のプレーは

攻撃面に関しては自分のなかではよかったかなと思っています。セッターの高倉とアフターの練習でスパイクを合わせたり、コンビ練習したりしていた成果が現れたのかと思っています。ブロック面に関しては課題が残っていると思っているので、調整して明後日の大一番に臨みたいと思います。

――リーグ戦からインカレに向けてチームの雰囲気はどうだったか

リーグの間は1部昇格というのをチームの大きな目標に掲げて、それを実現した次に、全国制覇っていうところを目標に掲げて練習に取り組んだという所で切り替えって言うのはあったんですけど、チームとして「昨日の自分を越えていけ」っていうスローガンがあるんですけど、それを越えるためにやってきた結果が目標につながってくると思っているので、その点で言えば、昨日の自分を越えるための練習を積み重ねるっていう所は変わらず。

チームの雰囲気っていうのも1部昇格した後も落とさずにできていて、インカレに向けて良く仕上がっていつのかなと思います。

――4年生として迎える全日本インカレという舞台に対して

感慨深いというのが1番ですね。1年生の時はずっと球拾いをして、2、3年生では試合に出る機会を少し頂いたりしながらもケガをしたりと、色んなことがあった4年間で、そのなかで4年生になって全カレの出場機会というものを頂いたので、自分個人としては楽しむだけだと思っていますし、去年から試合に出ていたメンバーがいるなかで自分はフレッシュな気持ちで入れると思うので、そういった視点でチームに貢献していけたらと思っています。

――2回戦に向けて

日本体育大学さんは本当に素晴らしいチームですし、多くの方が日体大が勝つと思っていると思うんですけど、そのなかでも日体大をどう倒すかっていうのを本気で考えて、チーム作りして1か月チームを仕上げてきたので、コートに立ったら相手も同じ土俵ですし、全力でぶつかって倒しにいこうと思っています。

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