〝本職〟で出直せるか。格闘技イベント「RIZIN」の榊原信行CEO(58)が、大みそかの「RIZIN.33」(さいたまスーパーアリーナ)での〝最強兄弟の兄〟朝倉未来(29)の起用法を明かした。
30日の第1弾カード発表会見後、榊原氏は「あれはやっちゃダメ。プロの格闘家がやることじゃない」と憤りをあわらにした。11月20日にインターネット動画配信サービス「ABEMA」で配信された「朝倉未来にストリートファイトで勝ったら1000万円」企画のことだ。
一般公募から選んだ3人とストリートファイトを行い圧勝したが、あまりに一方的な展開でケガを負う相手がいたこともあり、配信後は批判が殺到。大炎上を受けて未来が謝罪動画をアップする事態になった。
榊原氏は「ただのバイオレンスですから。少なくとも格闘家やトップアスリートが関わることじゃない。考えればわかることで、ライセンススポーツの選手なら絶対に許されないでしょ。格闘技をケンカに使うのはダメですよ。トップアスリートは子供のヒーローであるべき。ダークヒーローだってヒーローなんだから」と苦言を呈した。
それでも未来については「かなり反省しているようだし。いい選手でクリエイティビティーもある人間だけど、それでも周りの人に流されてしまうことはあるから」とおもんぱかる。その上で大みそかのカードも私案があるという。
「格闘家でトップアスリートの朝倉未来を見せられるカードを用意するつもりです。大みそかだから『お茶の間向きの試合』もあるけど、未来に関しては格闘家としてリスペクトされる強い選手と戦わせる」。2021年の締めくくりで〝信頼〟を取り戻すことができるか。