「そうですね、はダメ!」 新庄監督流ヒーローインタビューは「スタンドを巻き込む」

「ファンフェスティバル2021」に登場した日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

「自分の思ったことを素直に話せばいいだけ」

日本ハムの新庄剛志監督が30日、札幌ドームで行われた「ファンフェスティバル2021」にランボルギーニ・カウンタックに乗って登場した。「来年からヒーローは僕じゃありません。かわいい選手たちとみんなです!」と叫んで訪れた1万8215人を熱狂させたビッグボス。選手には、ファンの心をつかむインタビューの心得を説いた。

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ファンへの挨拶を済ませると、新庄監督はイベントを生中継するフジテレビ系列の北海道文化放送(UHB)の放送ブースで約20分間軽快なトークを繰り広げた。ダメ出しが飛び出したのは、野村佑希内野手がインタビューを受けた時。「そうですね」と第一声を発した野村に対して「そうですね、はダメ!」と遮った。「自分の思ったことを素直に話せばいいだけ。いいことをしゃべろうとか思っちゃダメだよ。そういうチームに俺はしていきたいから」とビッグボスは明るく説いた。

続いて登場した堀瑞輝投手の受け答えを聞くと「この子はシャイなんです。このシャイな感じをぶち破れば、かなりいい選手になるんですよ。マウンドで投げて吠えまくるぐらいの選手になってくれたら、球界のスターになります」と断言した。力強い言葉に押されるように堀は「吠えることはしてこなかったんですけど、来年はできるように頑張ります」とはにかんだ。

「ファンフェスティバル2021」に登場した日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

選手たちのインタビューを見ているうちに新庄監督はいてもたってもいられない表情になり「ヒーローインタビューとか俺が教えていきたい」といきなりアドバイザーに立候補した。

「いいことをしゃべらないといけない、緊張する、とかあると思うので、まずは思ったことを。打席で結果を出した。ヨッシャ、見てくれました? みんな! カッコ良かったでしょ! みたいな感じで自分を乗せていくようなヒーローインタビューをアドバイスしていきたい。スタンドのみんなを巻き込むということ」と極意を明かした。

ファンの心をつかんだこの日の挨拶も自然体で臨んだ。「僕が楽しんだだけ。本人が楽しむとファンも楽しい。楽しませようではないんですよね。よくファンに愛されたとか言われるんですけど、僕がただ愛しているだけであって」とファンとの関係について語った。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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