黒い雨救済、長崎も「広島と同じ事情」 被爆者認定改正へ 初の5者協議

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 広島原爆投下直後に降った「黒い雨」を巡る被爆者認定制度の改正に向けた厚生労働省と長崎県、長崎市、広島県、広島市による初の5者協議が30日、オンライン形式で開かれた。長崎県・市は、長崎でも黒い雨や放射性物質を帯びた灰などを浴びたとの証言があるとして「広島と同じ事情にある」と主張した。
 国の指定地域外で長崎原爆に遭った「被爆体験者」の救済について、後藤茂之厚労相は26日の記者会見で「協議では取り扱わない」と発言。30日の協議で長崎市が確認したところ、同省はこれを否定し「大臣は、広島の判決内容がそのまま長崎に当てはまるものではないとの趣旨だった」と釈明したという。
 協議は非公表。終了後の取材に長崎市調査課の林尚之課長は「大臣発言の真意が分からず困惑していた。長崎も一緒に検討するとのことで安堵(あんど)している」と語った。
 黒い雨を巡っては7月、原告全員を被爆者と認めた広島高裁判決が確定。政府は原告以外の「同じような事情にあった方々」も救済するとした首相談話を閣議決定していた。
 厚労省は被爆者認定制度を改正し、来年4月から運用する方針を示している。次回協議の期日は未定。制度改正に必要な被爆者援護法の指針の見直しについて、4県市が意見を出し合う予定。