バイデン米大統領を被爆地へ 長崎・田上市長、首相に力添えを要請

 長崎市の田上富久市長は30日、岸田文雄首相に今月面会した際、バイデン米大統領の被爆地訪問に向け、力添えを要請したと明らかにした。市によると、岸田首相は「まずは(米側と)信頼関係を築きたい」との前提を強調した上で、大統領の被爆地訪問に「重要な取り組み」と理解を示したという。
 田上市長は18日、広島市の松井一実市長と共に首相官邸を訪問。核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加を求めた。米大統領の被爆地訪問は2016年5月、当時現職だったオバマ氏が広島市を訪れている。
 同日の定例市議会一般質問で、久八寸志議員(公明)への答弁。田上市長は「各国の指導者が被爆地を訪問することは大変意義がある。今後も軍縮に関する国際会議の誘致など、機会を設けられるよう働き掛けたい」と述べた。


© 株式会社長崎新聞社