MLBがロックアウト間近、労使交渉決裂 米紙「グランドキャニオン級の隔たり」

MLBコミッショナーのマンフレッド氏(左)と選手会専務理事のクラーク氏【写真:AP】

現在の労使協定は日本時間2日午後1時59分に失効となる

米大リーグの新労使協定を巡るオーナー側と選手会の交渉は、失効前日の30日(日本時間12月1日)も進展することなく終了。ロックアウトがいよいよ現実味を帯びてきた。米メディアは「グランドキャニオンサイズの隔たりが残っている」と伝えている。

米全国紙「USAトゥデイ」によると、MLB機構のロブ・マンフレッドコミッショナーはテキサスで行われた選手会との労使交渉に出席。選手会側から同日朝に提案がなされたが、30分後には7人のオーナーを含む機構側の交渉チームが席を離れた。交渉は夕刻に再開され、機構側が対案を提出するも35分後には終了した。

現地時間11月25日の感謝祭以降、対面での交渉は僅か3時間。機構、選手会はともに“時間稼ぎ戦略”を非難しており、現在の労使協定の期限が切れる東部時間1日午後11時59分(同2日午後1時59分)までに、合意に至ることには悲観的だという。

合意に達しない場合、もしくは合意に向けた動きがない場合、MLBは交渉を停止し、現地時間1日夕刻か2日にロックアウトに踏み切る可能性を記事は指摘した。選手会は4月に最初の提案をしたが、MLB機構はすぐに却下。8月に機構側が対案を出したが、今度は選手会がすぐに却下した。この2か月で両者は提案を交わし合ったが「グランドキャニオンサイズの隔たりが残っている」としている。

ただ、期限までに合意に至らなかったとしても、両者は来春キャンプ開始までには差異を解消できると考えているとも。開幕延期を避けるための次の理論上の期限は、バッテリーキャンプ開始の2週間前となる2月1日(同2日)だという。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2