日産、30年度までに23車種投入 電動化加速ヘ「ギアシフト」5年で2兆円投資

日産の長期ビジョンを説明した内田社長(同社提供)

 日産自動車(横浜市西区)は29日、電動化戦略を加速させるため、今後5年間で約2兆円を投資すると発表した。2030年度までに、15車種の電気自動車(EV)を含め23車種の電動車を市場へ投入する。電動車の航続距離を延ばすとされる次世代電池「全固体電池」を搭載したEVの発売計画も公表。ガソリン車から電動車への転換を本格化させる。

 日産は同日にオンライン配信した動画で、「日産アンビション2030」と題する長期ビジョンを公表した。電動化戦略を柱に据え、技術革新を推し進めていくと強調。世界販売台数に占める電動車の比率を、30年度までに50%以上へ引き上げる計画を打ち出した。

 内田誠社長は、長期ビジョンを「日産が進んでいく方向を示す羅針盤」と表現。21年3月期まで2期連続で最終赤字を計上したものの、22年3月期には黒字に転換する見通しを踏まえ、「事業の再生から未来の創造へとギアをシフトする時が来た」と力を込めた。

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