塩漬け半世紀超 相模原市、市有地利用の新たな方向性提示へ

半世紀以上、未利用となっている市有地。トタン板に囲まれ、奥には小田急線相模大野―小田急相模原間を走行する列車が見える=相模原市南区

 相模原市南区東林間2丁目で半世紀以上未利用となっている市有地を巡り、市が事態を打開しようと動き始めた。市は1960年代に小田急線の新駅設置を目的に住民から同土地を取得したが、新駅は実現せず、塩漬けの状態が続いていた。

 市は11月下旬に住民説明会を開き、2022年度に新たな土地利用の方向性を示す考えを示した。

 未利用となっている市有地は、小田急線相模大野─小田急相模原間にある「駅前広場用地」(1100平方メートル)と「電車停留所用地」(810平方メートル)だ。

 市は土地区画整理事業(1961~67年度)の一環として両用地を取得。事業計画では新駅設置が目的とされたが、期間中に実現しなかった。

 市は事業完了後も小田急電鉄と交渉を重ねるが、小田急は新駅設置の計画はないと回答。市は98年、住民説明会で新駅設置断念を説明していた。

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