長距離と短距離走、野球に直結するのは? 少年少女が取り組むべきトレーニング

少年少女が取り組むべきトレーニングを紹介

ランニングは“適度”に、重要なのは短距離ダッシュ

日々のトレーニングで差をつけたい。そんな野球少年少女たちのために、First-Pitch編集部が様々な指導者さんの取材を通じて知ることができた練習方法を紹介します。今回は短距離ダッシュのちょっとした工夫。ダッシュの前に“違う”動きを取り入れると強い瞬発力が生まれます。ランニング時の注意点も紹介します。

Q:ランニングをする時の注意点を教えてください

練習の中で、時には追い込むことが必要になりますが、毎日行えばオーバーワークになって体を壊しかねません。モチベーションを維持できなくなり、最も重要な「継続」ができなくなってしまいます。そのため、呼吸が上がってきたことを感じられるくらいの適度なランニングを心がけてください。

一方で忘れずに行ってほしいのが短距離ダッシュです。体力強化や下半身の粘りを出す意味で、長距離ランニングは重要ですが、野球は瞬発力が重要なスポーツです。ベースランニングも守備で打球を追いかける時も、基本的には短い距離を全力で走ります。

ある硬式野球チームのコーチによると、ランニングだけに偏ると「遅筋」という強い力を出せない代わりに持久力に特化した筋肉ばかりが育ってしまうので、強い瞬発力を生む「速筋」をダッシュで鍛えることがいいとのことでした。よくプロ野球選手のアップやキャンプ中のトレーニングでも見受けられます。特に、坂道ダッシュは野球選手のパワーの根幹となる大腰筋を鍛えることができるため、1日10本など、積極的に取り入れているチームも多いです。

練習の“締め”に取り入れたい素振り&シャドーピッチング

Q:素振りやシャドーピッチングはなぜ効果的なのですか?

トレーニングを行った後に野球の動作を行うことで、鍛えた筋肉たちが「野球の動き」を覚えるので、自分のフォームに適した筋肉が付きやすいとされているからです。プロ野球のキャンプでも練習の最後や宿舎、夜間練習で行うことが多いので、素振りやシャドーピッチングで練習を締めてみてはいかがでしょうか?

よくボディビルダーがトレーニング後に、鏡を見て鍛えた筋肉を確認しますが、筋肉の形成は視覚的な要因も含んでいるとされているため、このような確認を行うようです。今鍛えた筋肉が自分の投球フォームや打撃フォームにどうやって活かされているか、トレーニング後に確認することは野球選手にとっても大事なことなのではないでしょうか。

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