医療従事者対象の新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が1日始まり、栃木県では宇都宮市下岡本町の国立病院機構(NHO)宇都宮病院で田中孝昭(たなかたかあき)院長(64)ら6人が接種を受けた。今後、他の医療機関でも3回目接種が本格化する。
この日接種を受けた6人は、2月に先行接種を受けた医師3人と看護師、薬剤師、事務職員。会議室を会場に、同僚の医師と看護師が問診と接種を行った。
同病院の調査では、接種完了の3カ月後には抗体価が低下することが確認された。田中院長は「日本では接種が遅れた分、感染が落ち着いているが、時間がたてば欧米と同じように感染者は増える。特に医療従事者や高齢者は早く打ってほしい」と話した。同病院では3、10の両日、職員約500人が接種を受ける予定。
3回目の接種券は各市町が2回目の8カ月後をめどに順次発送する予定で、65歳以上の高齢者への接種は来年2月以降、本格化する見通し。宇都宮市の担当者は「希望する方が円滑に予約し接種できるよう、医療機関や関係団体と連携して進めていきたい」としている。