オミクロン株の脅威で北京五輪からドル箱のNHLが撤退を検討

中国ではNHLの人気が高いので影響が出そうだ(ロイター)

新型コロナウイルスの新たな変異株・オミクロン株の脅威が高まり、北米プロアイスホッケー(NHL)が来年2月に開幕する北京五輪への選手派遣を取りやめる可能性が出てきた。

NHLは米国やカナダで抜群の人気を誇り、冬季五輪の男子アイスホッケー競技でもNHLのスター選手が派遣された大会ではこれまで高視聴率を連発。中継局にとってはまさにドル箱だった。

北京五輪では2大会ぶりにNHL選手の出場が決定していたが、オミクロン株の急拡大によってNHLが選手派遣の中止を検討し始めた。

カナダの公共放送局「CBC」は「NHLと選手会は五輪に出場するための契約を9月に結んだ。ただし、新型コロナウイルスの感染状態によって北京に行くことが〝非現実的または危険〟になった場合、NHLとプレーヤーはキャンセルする権利を条項に入れている」と指摘。そのうえで「ホッケーファンはNHLが北京五輪に参加することを本当に望んでいない。そして、NHLの選手が北京に行かないというシナリオの準備はすでに整った。リーグは五輪による中断期間を挟まない新たなスケジュールに移行する準備ができている」と北京五輪からの撤退へ動き始めた。

「期限は(来年)1月10日だ。NHLや選手が金銭的なペナルティーを課されることなく五輪から撤退できる」。スター選手たちが撤退となれば、北京五輪に大打撃を与えることになりそうだ。

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