侍J・栗山監督、代表選考は「先入観持たないように」 五輪メンバー特別視せず

就任会見に臨んだ侍ジャパン・栗山英樹監督【写真:荒川祐史】

2023年開催予定のWBCまでの1年半が任期

前日本ハム監督の栗山英樹氏が、野球日本代表「侍ジャパン」トップチームの監督に就任した。2日に都内のホテルで記者会見。任期は2023年WBC終了までの1年半。メンバー選考の基準について「あまりイメージを持たないように、先入観を持たないようにとは思っています」と語った。

稲葉篤紀監督のもと今夏の東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパン。2023年もそのメンバーが前提になるのかを問われると「選手の状態というのは、その年によって、その時期によって全然違ってしまう」と強調。一方で、経験豊富な選手たちの力も必要だとの見方も示し「(選手選びを)間違わないように」と自らに言い聞かせるように語った。

就任要請を受けた際は「頭の中真っ白になるというか、想像もしてなかったので、びっくりしたというか、思考が一回止まるというかそんな感じでした」と驚いたという。重責を担い、プロアマ問わず野球界の期待を背負っていることを踏まえ「日の丸をつける意味、重さ、責任。そういったものを心の底から感じています。日本野球のために結束して、23年WBC優勝できるように全力を尽くしていきます。誰よりも野球を愛して精一杯尽くさせていただきます」と力を込めた。

栗山氏は東京都出身。創価高、東京学芸大を経て1984年ドラフト外でヤクルト入団。1990年限りで引退後はスポーツキャスターを務めていたが、2012年に日本ハム監督に就任。今季まで10年間務め2012年、2016年にパ・リーグ優勝、2016年にはチーム10年ぶりの日本一も果たした。選手としての通算成績は494試合に出場し336安打、打率.279。監督としては通算1410試合で684勝672敗54分。勝率.504。

また、高校を卒業後すぐの大リーグ挑戦を希望していた現エンゼルスの大谷翔平投手を、日本ハムが2012年のドラフトで1位指名、投打二刀流への挑戦を提示して入団へこぎつける過程でも大きな役割を果たしている。入団後は二刀流の起用法を確立し、2017年オフに大リーグへ送り出した。

最大の目標は、2023年に行われる見込みの第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。また来年3月5、6日に東京ドームで台湾相手に強化試合を行うことも発表された。(羽鳥慶太 / Keita Hatori)

© 株式会社Creative2