J2残留懸け、最終節に臨む相模原 高木監督「勝つしかない」

東京V戦に向けて調整する相模原の藤本(左)=2日、綾瀬市内

 J2相模原がシーズン序盤の下馬評を覆し、粘り強く残留争いを演じている。現在19位とボーダーライン上で踏ん張り、5日に最終節の東京V戦(午後1時・味スタ)に臨む。勝てば来季のJ2残留が決まる大一番へ、高木琢也監督は「勝つしかないし、やるしかない。いつも以上に力が入りすぎないように、しっかり準備して臨みたい」と必勝を期した。

 主力の大幅な入れ替わりに、シーズン途中の監督交代。J2昇格初年度で前評判は決して高くなかったチームが最終戦まで残留の可能性を残している。

 5~7月には11戦未勝利と苦しむも、夏場の補強が奏功。前所属クラブで出場機会に恵まれなかった若手たちが経験を重ねて成長し、東京五輪による中断明けの8月以降は着実にポイントを積み上げてきた。

 勝ち点1が明暗を分ける熾烈(しれつ)な残留争い。瀬戸際で奮闘する相模原には追い風も吹いている。現在J3首位の宮崎はJ2ライセンスがなく、昇格圏の2位以上でリーグ戦を終えた場合にJ2からの降格が20位以下の3チームに減る。

 もちろん他力に頼るつもりはない。J2で残留を争う16位群馬と18位大宮の直接対決があるため、相模原は最終戦に勝てば残留圏の18位以上を確保できる。

 チームの原動力は反骨心だ。加入2年目のベテラン藤本は「降格大本命と言われたけれど、向上心を持って一つになって戦えば最初に(降格が)決まることはなかった。J3の結果に関係なく、勝たないといけない」。クラブの命運を懸けた大事な一戦になる。

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