カナダグース中国店の返品不可はダブルスタンダード、消費者協会がコメント―中国

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「中国大陸部の店舗でお買い求めの商品は返品を受け付けません」。

最近、高級ダウンジャケットで知られる「カナダグース」の消費者の権利に関わる出来事が、社会の注目を集めている。ブランドロゴ刺繍の不具合、雑な縫製、生地から刺激臭がするなど、見るからに品質が疑われる問題に直面しながら、中国の消費者はまず「中国の店舗で買った商品はすべて返品不可」などの差別的な「交換のルール」にぶち当たり、さらには品質検査証明書の提出を求められるなどして、権利を守ろうにも行き詰まった状況にある。中国新聞網が伝えた。

■品質が悪いのに返品できない?

メディア報道によると、最近、賈さんという女性が「上海国際金融センター百貨店のカナダグース直営店で購入したダウンジャケットは、ロゴ刺繍に不具合があり、生地から異臭がした。しかしカナダグースの『交換のルール』では『中国の店舗でお買い求めの商品はすべて返品を受け付けません』となっていた」と訴えた。

カナダグースの北京三里屯店と重慶国際金融センター(IFS)ポップアップ・ストアの店員は取材に対し、「中国の店舗でお買い上げの商品はすべて返品を受け付けないというのは、中国エリアで通用しているルールだ」と話した。

消費者の訴えからわずか数十時間後に、カナダグースは自ら前言を覆し、この店員の「オフラインでは返品できない」との発言を否定する声明を発表した。

カナダグースはその声明の中で、「中国の直営店の『交換のルール』第1条では、関連の法律の規定に合致した状況下で、中国エリアの直営店で販売されたすべての商品は返品・返金が行えることが示されており、第7条では『交換のルール』は顧客が関連の法律に基づいて享受できる権利に影響しないことをより明確に示している」とした。

しかし、カナダグースの「尊厳を取り戻す」ための声明は、中国のネットユーザーの怒りを静めることはできなかった。

中国の多くの消費者が中国では返品が難しいと明らかな対照をなすのは、カナダグースの海外の公式サイトには、「カナダ、米国、英国などの国の消費者にはオンラインでもオフラインでも30日以内の返品を受け付ける」とある。

カナダグースは1日の声明で、直営店で販売する商品はすべて、顧客に引き渡す前に専門的な訓練を受けた店員が品質をチェックしている。引き渡し後に品質の問題が見つかれば、カナダでのメンテナンス方針に合致していれば、生涯にわたり材料と工法のメンテナンスサービスを受けられるとした。

■中国消費者協会のコメント

中国の「消費者権益保護法」第10条の規定によると、消費者は商品を購入した時、またはサービスを受けた時、品質の保証など公平な取引条件を獲得する権利を有する。また第24条の規定によると、経営者が提供した商品またはサービスが品質の要求に合致しない場合、消費者は国家の規定、当事者間の約定に基づいて返品することができる。または経営者に交換や修理などの義務を履行するよう要求することができる。国の規定や当事者間の約定がない場合、消費者は商品を受け取った日から7日以内であれば返品することができる、という。「民法典」第497条の規定では、その責任を不合理に免除または軽減する、相手の責任を加重する、相手の主要な権利を制限する様式・約款は無効である、としている。消費者が商品の品質の問題のために主張する権利に対し、上述した経営者が各種の不合理な約款というハードルを設置することには、関連の法律の規定に違反し、消費者の合法的な権利を侵害する疑いがある。

中国消費者協会は、「経営者は法律を守り誠意ある経営をし、責任を果たそうとする心構えで、消費者に質と効率の高い商品・サービスを提供するよう努力し、消費者の合法的な権利を着実に保障し、企業の発展とブランドの繁栄のために消費者の信頼を得ることを真っ先に考えなければならない」との見方を示した。

消費者の権利を尊重・保障することは経営者の果たすべき義務であり、これはマーケティングにおける約款、協定、約束、声明の中に体現されるだけでなく、さらに商品とサービスの質の保障、消費者からの苦情の適切な処理という具体的な行動の中に現われなければならない。このことについては、いかなる企業もいかなるブランドも例外的な特権を持つことはない。言うこととやることが違い、何かというとブランドにあぐらをかき、態度をコロコロ変え、優越感を振りかざし、ダブルスタンダードで、差別的なやり方をし、上から見下ろすような態度を取り、大手企業だからといって顧客を欺くようなことをすれば、必ずや消費者の信頼を失って、市場から淘汰されることになるだろう。(提供/人民網日本語版・編集/KS)