ウェスチングハウス社とエネルゴアトム社がウクライナ初のAP1000(R)原子炉納入契約に調印

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【クランベリータウンシップ(米ペンシルベニア州)2021年12月2日PR Newswire】ウェスチングハウス社(Westinghouse Electric Company LLC)とウクライナの国有原子力企業エネルゴアトム社(Energoatom)はこのほど、ウクライナのキエフでフメリニツキ原子力発電所にウェスチングハウス社のAP1000(R)原子炉を納入する合意内容の詳細を記述した契約に調印した。

今回の合意により、フメリニツキ原子力発電所に設置される初のウェスチングハウス社AP1000原子炉に関するエンジニアリング作業と長納期品目の調達が開始される。調印式にはウクライナのヘルマン・ハルシチェンコ(Herman Halushchenko)エネルギー相と米国のクリスティーナ・クヴィエン(Kristina Kvien)駐ウクライナ代理公使が出席した。

NNEGC エネルゴアトム社のペトロ・コティン(Petro Kotin)社長代行は「パートナーであるウェスチングハウス社と結んだ合意は、ウクライナの原子力エネルギー分野の発展に新たな段階を切り開くものだ。新たな原子炉の建設はわが国のエネルギー自立にとって欠くことができない。さらに、われわれは欧州のカーボンニュートラルへの道を開く推進力となりつつある。エネルゴアトム社は米国のパートナーと共に、クリーンで手ごろな価格のエネルギーへのグリーンな移行を進める準備を整えている」と語った。

8月にエネルゴアトム社がウクライナの新たな原子力発電所発展の長期目標に向けてウェスチングハウス社AP1000を選定したことが発表された。独占的契約により、ウェスチングハウス社とエネルゴアトム社は、同国が脱炭素化とエネルギー安全保障の目標を達成するのを支援するAP1000原子炉プロジェクトを進めていくことが可能になる。AP1000原子炉は実績のある第三世代+原子炉である。これは、独自の完全な受動的安全装置やモジュール化された標準設計、高度の操作性、負荷追従能力を備えている。AP1000プロジェクトは、各原子炉の建設および運転寿命によってエネルゴアトム社とウクライナに大きな経済的および現地化の恩恵をもたらす。

ウェスチングハウス社のパトリック・フラグマン(Patrick Fragman)社長兼最高経営責任者(CEO)は「ウクライナで原子力発電所を発展させるという同国の目標を支援する中で、エネルゴアトム社との提携関係を続けていくことを誇りに思う。フメリニツキ原子力発電所での初のAP1000原子炉設備建設契約により、同国が脱炭素化とエネルギー安全保障の目標達成に一歩近づくことになる。引き続きエネルゴアトム社と協力し、ウクライナが将来にわたってクリーンで信頼性が高く、費用対効果の高い原子力エネルギーを活用できることを確実にするのを楽しみにしている」と語った。

(日本語リリース:クライアント提供)