本格的な登山とキャンプを一度に楽しむ贅沢。紅葉の銀杏峰散策と、コーヒーと焚き火の夜を過ごす【ふくいのそと遊び】

急勾配を登り切ると山頂までゆるやかなトレイルが続く銀杏峰
山中は黄色とオレンジのカラフルなトンネルでした
この日はソロキャンプに。一人になると寂しさも。

 日帰り登山は楽しいけれど、何か物足りないなっていうときはありませんか? アウトドアをもう少し楽しみたい、テントで夜も過ごしたい…なんて、しっかりと遊びたい僕は本格的な山登りとキャンプの組み合わせが大好きで、年に何度か出掛けています。今回は今年最後の「登りと泊まり」を楽しんだ話です。

 お店の定休日の火曜日に、秋真っ盛りの大野市の銀杏峰(登り)と麓のキャンプ場、宝慶寺いこいの森(泊まり)に向かいました(※大野市のホームページによると、宝慶寺いこいの森キャンプ場の2021年の営業は11月26日に終了)。

 まずは銀杏峰へ。僕を含む4人でのパーティーで、定番の小葉谷登山口から名松新道を巡る定番の周回コースです。前日までの大雨が嘘のように、当日は見事な晴天。空気はグッと冷え込み吐く息も白い。登山口を間違え、誰もいない砂利道を歩き、途中の合流点からの入山となりました。

 隣の部子山や近くの山々は見事な紅葉で、少し残った緑色と茶褐色のコントラストがとても綺麗でしたが、銀杏峰の山中は黄色とオレンジのカラフルなトンネルの中を歩いているようで、更に綺麗でした。

 しばし急勾配が続く山道を登り切ると、一気に視界が開けた緩やかなトレイルになり、山頂を目視。久々の登山で少し疲れが出てたメンバーも余裕が出てきたのか、陽気になり始めます(笑)。

 到着した山頂からは、素晴らしい景色が360度のパノラマで広がります。一方、遠くからは何やら怪しい雲が迫ってきて、到着の余韻に浸る間も無く雲に怯えながらランチの準備に。案の定、途中から雨がパラつき風も強くなってきたので、早々に下山しました。(銀杏峰の山頂からは白山・経ヶ岳・荒島岳・姥ヶ岳・能郷白山と馴染みの山がどっしりと構えて見えます)

 午後2時ごろにいこいの森キャンプ場に到着。私一人を置いて他のメンバーは帰路へ。そう、今夜はソロキャンプです。先程までワイワイしてたのに急に一人になると寂しさが出るんですね。テントの設営完了後は管理棟のおじさんと話し込んでしまいました。

 夜は勝山市内のお客さんがゲスト参加。コーヒーと焚き火でもてなし、なんだかんだで充実した楽しい時間を過ごし就寝。翌日水曜日は仕事へ…

 登山でキャンプというと、テントにシュラフ、水も食料も背負って…といういわゆる「テン泊」になると一気にハードルが上がります。でも登山口があるキャンプ場なら、キャンプ用品はすべて麓に置きいつもの日帰り装備で山登りが楽しめます。今回は、銀杏峰の紅葉を見に行ったついでのキャンプなので、極力荷物を減らし山岳ギアを中心としたキャンプ装備でした。早く撤収できるので、「登りと泊まり」の時はこのスタイルがお気に入りです。

 今回のしっかり登れる標高の銀杏峰(1441m)のほか、勝山市の取立山(1307m)も麓にキャンプ場(東山いこいの森)があります。下山してすぐにキャンプインできる「登りと泊まり」をWで楽しめる数少ない福井のスポットの一つですので是非おすすめです♪

(アウトドアセレクトショップ「MONOLITH/モノリス」=福井市中央1丁目 吉川雄一)

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