女子テニスの中国開催中止、NBAなど追随の可能性低い=専門家

© ロイター

[ロサンゼルス 3日 ロイター] - 女子テニスでダブルス元世界ランク1位の彭帥さん(中国)の処遇を巡り、WTA(女子テニス協会)が中国でのトーナメント開催中止を決めたことでスポーツ界に衝撃が走ったが、スポーツ経済学の専門家は、このほかのメジャー競技が同様の措置を取る可能性は低いとの見解を示している。

WTAは1日、彭さんの扱いや他の選手の安全性に対する懸念から、中国で開催されるトーナメントを直ちに中止すると発表。スティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)は声明で、「彭帥が自由なコミュニケーションを許されず、性的関係を強要されたという彼女の主張を否定するよう圧力をかけられているとみられる状況の中で、選手らに対し中国で競技するよう求めることはできない」などと説明した。

彭さんの問題を巡り、各方面がどのような対応をしていくのかに注目が集まるなか、スポーツ経済学の専門家であるビクター・マシソン氏は、米プロバスケットボール協会(NBA)やサッカーのイングランド・プレミアリーグ(EPL)がこの件に関して中国と対立することはないだろうとの見解を示した。

WTAは中国から撤退しても、大会を別の場所に移すことで財政的な打撃を減らすことができ、さらに北京政府に立ち向かうことで欧米での評判を高めることができると見られている。

マシソン氏は「NBAは中国で15億ドル(約1700億円)の放映権契約を結んでおり、EPLも7億ドル相当の契約を結んでいる」と、いずれのリーグにおいても中国でWTAよりも大きな金額が動いていることを指摘。「お金で人権がないがしろにされるべきと言っているわけではないが、WTAと比べて数億ドルが絡むNBAやEPLははるかに難しい決断を迫られることになるだろう」と述べた。