レッドブル・ホンダ密着:木曜からリヤウイングとDRSを入念に確認。2台ともにトラブルフリーで初日を終える

 珍しくマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が木曜日にサーキット・ウォークをしていた。ザントフォールト、ロサイルと、今年初めてF1が開催されたサーキットでは、サーキット・ウォークをしていたが、いずれも昼間だった。しかし、今回のF1第21戦サウジアラビアGPでは木曜日の夜10時すぎに歩き始めた。サウジアラビアGPは夜8時にスタートが切られるナイトレース。昼間よりも照明に照らされるなかで、コースの確認をしたかったのだと考えられる。

 今回レースの舞台となるジェッダ・ストリート・サーキットは、高速ストリートサーキットのため、ミディアム・ローダウンフォースのリヤウイングが必要となる。それはカタールGPでDRSに不具合を起こしたスペックだった。木曜日にフェルスタッペンのマシンだけでなく、セルジオ・ペレスのマシンにも同じスペックのリヤウイングが装着され、DRSを何度もチェックしていた。

サウジアラビアGPに持ち込まれたミディアム・ローダウンフォース仕様のリヤウイング
ペレス車に取り付けられたリヤウイングのDRSをメカニックが何度も確認していた

 フリー走行1回目、首脳陣たちが見守るなか、フェルスタッペンがコースイン。心配されたトラブルが再発していないことを確認すると、その後はピットインとピットアウトを繰り返しながら、徐々にセットアップを煮詰めていった。

フェルスタッペンがコースイン
2021年F1第21戦サウジアラビアGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
徐々にセットアップを煮詰めていくフェルスタッペン

 その様子を見守る山本雅史マネージングディレクター。フリー走行1回目を終えると、いつもはすぐにガレージ裏に消えるフェルスタッペンだが、この日はレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼとだけでなく、首脳陣たちも混じってかなりの間、立ち話をしていた。

作業を見守るホンダF1の山本雅史マネージングディレクター
2021年F1第21戦サウジアラビアGP ホンダF1 山本雅史マネージングディレクター
マルコや担当エンジニアのランビアーゼと話すフェルスタッペン
左からヘルムート・マルコ、マックス・フェルスタッペン、クリスチャン・ホーナー代表
エンジニアやホーナー代表と話し込むフェルスタッペン
FP1終了後、フェルスタッペンはチームの首脳陣らと長めの話し合いを行っていた

 セッション後には、ホスピタリティハウスの前でクリスチャン・ホーナー代表とヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が話し合いを始めた。

 フリー走行2回目では、「予選シミュレーション時のタイヤの熱入れがうまくいかず」4番手に終わったフェルスタッペン。ペレスも「アタック時に渋滞にハマってしまい」9番手に終わったが、この日のレッドブル・ホンダにとっては、使用したかったリヤウイングに問題が起きなかったことが何よりも大きな収穫だったといえる。

セッション後にはホスピタリティハウスの前でマルコとホーナー代表が話し合う姿も
木曜日の夜10時すぎにサーキット・ウォークを行ったフェルスタッペン

© 株式会社三栄