【チャンピオンズC/穴馬アナライズ-後編】単勝20倍以上の“伏兵” 叩き良化型で前走大敗は想定内

前編」ではチャンピオンズカップにおける過去10年(7年)のデータ・傾向から、白毛馬ソダシのダート初参戦に疑問を投げかけたが、「後編」では実績馬から巻き返しの余地がある穴馬3頭を取り上げる。

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■クリンチャー

4歳時に凱旋門賞へ挑戦したクリンチャーは、昨年からダートへ路線変更。持ち前のパワーと持続力を武器に、ここまで着実に経験を重ねてきた。今年は佐賀記念、名古屋大賞典の交流重賞2連勝に加えて、6月の帝王賞では3着に好走。ビッグタイトルに手が届く位置まで上り詰めてきている。

秋初戦は前走のみやこS。春の実績から1番人気に支持され、弾みをつけて本番へ駒を進めたかったものの、直線では伸びきれず6着に敗れてしまった。肩透かしを食ったかたちとなったが、この馬は叩き良化型であり、心肺機能が整っていなかったのだろう。終始外めを回らされるロスもあり、着順ほど悲観しなくていい内容だった。

今回はコンビ3戦3勝と抜群の相性を誇る川田将雅へ乗り替わり。同騎手は今年JRA・GI3勝とキャリアハイを記録し、アメリカのBCフィリー&メアターフを制するなど勢いに乗っている。心強い相棒を背に巻き返しを狙う。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長
元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。会心の的中はキセキが制した2017年菊花賞の3連単55万9700円。

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