【連載】インカレ開幕前特集『W奪還』 第3回 星川堅信×細溪宙大×兪龍海

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今回登場するのはチームの核となる2年生、F星川堅信(スポ2=京都・洛南)、F細溪宙大(教2=東京・早実)、F兪龍海(スポ2=神奈川・桐光学園)。激動の関東大学リーグ戦(リーグ戦)、インカレチャレンジマッチを経て、全日本大学選手権(インカレ)を間近に控えている。4年生にとって最後の大会となるインカレ。この大会にかける思いとは。終始和やかな雰囲気の対談で、インカレを目前に控えた3人の胸中をうかがった。

※この取材は11月22日に行われたものです。

右隣の人を紹介してください!

他己紹介を受ける細溪

――まず、他己紹介をお願いします

細溪は、昨年はあまりうまくはなかったけれど、一番初めに自分で自主練を始めた素晴らしいやつです。だけど、変に頑固なところもあるから意外と人とコミュニケーションを取りづらい。あとは、 休日何をしているか分からないランキング1位。

星川 ヒザ神は?

ああ、あと膝が曲がらない。練習とか見たら分かるけど1人だけ動きがぎこちない(笑)。膝が悪いからやたら超音波やってる。

細溪 この13番、星川堅信はバスケットは一流ですね。試合見てても分かると思いますが、このチームになくてはならない存在になっています。ここはどちらも、大学生には少ないプロを経験している2人なので、それだからこそやはり見ていてもレベルが違いますね。でも星川はバスケット以外のところは結構変わっていて、ミニマリストで、物を全然買わないし持たない。服を選ぶのが面倒だから同じ服しか着ない(笑)。本が大好きでオフの日も1人でずっと本を読んでいて、インスタで自分の言葉を発信していたりもして、職人肌のところがあります。

星川 こいつ(兪)は自分の目標のためなら手段を選ばないやつです。上のレベルを目指していると思うので、意識が高いと思います。でも、マクドナルドが大好きで、マックばかり食べます(笑)。また昨年は特別指定選手で(Bリーグに)出ています。最初の1カ月くらい経った時に、「お前どんな感じ?」というLINEが飛んできて、「やばいな」とお互いを慰めあった仲です。これからも切磋琢磨してやっていきたいなと思います。中国語と英語が喋れて、トリリンガルです。あと人にあだ名をつけるのが好きです(笑)。

――最近ハマっていることやオフの日にやっていることを教えてください

ハマっているというか、最近やってみていることはマックを食べない。今3日連続でできてる(笑)。

星川 休みの日は本読んで終わりですね。

細溪 最近、お風呂上りに寝る前のストレッチを30分くらいやっています。YouTubeで「1カ月やったら体が柔らかくなる」みたいなやつを流しながらずっとやっています。少しずつヒザ神が改善されているんじゃないかなと(笑)。

リーグ戦の振り返り

リーグ戦を振り返る兪

――リーグ戦を振り返っていかがでしたか

観戦が長かった(笑)。

星川 (普段なら)あれが2周あると思うと、だいぶタフな試合だなという感じです。

細溪 リーグ戦でけが人が増えて、本来ならなかった出場時間が増えました。そこは貴重だったと思います。

ーー星川選手はスコアラーとして活躍していた印象です。成長した部分はありましたか

星川 僕はもともとボールを長く持って攻めるのが好きなのですが、それをやっているとチームの決まり事に反してしまいます。なので自分の良さをどこまで入れていいのか悩んでいました。最後の方にはそれがかたちになってきたので、そこが良かったと思います。

ーーリーグ戦で一番印象に残っている試合を教えてください

細溪 やっぱり神奈川大戦ですかね。1勝もしていなくて、試合中1分も勝っている時間がない中で、最後ブザービートで決めてくれたので、印象に残っています。

神奈川大で(笑)。

星川 僕は青学大ですかね。同じ高校のやつと試合できたので、楽しかったです。

ーー星川選手と兪選手はBリーグ特別指定選手としてプロも経験していると思います。その経験を通して、変わったなという部分はありましたか

星川 具体的に変わったことを言葉にするのは難しいです。

僕はもともとがめつい部分はあったけど、がめつさが増したというか、なんて言うんだろ(笑)。ボールを持っている時の自己主張が激しくなりました。

ーー具体的には

パスせずに自分でシュートまで行くとかですね。

星川 僕はディフェンスですかね。頑張らないとなという感じです(笑)。

ーーリーグ戦を振り返って、お互いに一言申してください

星川 物申す?(笑)

俺は一番言われることないよ。

星川 試合に出ろよ(笑)

(星川に向かって)スカすのやめろ(笑)

星川 スカしてないけどな(笑)

星川 みっちー(細溪)は?

スリー打つ時に線踏むなよ。

細溪 それは本当にそう(笑)

ーー細溪選手は試合中、ベンチやコートで盛り上げている印象があります。意識してやっているのですか

細溪 (兪と星川は)チームの中でも声を出さない2人なので、僕が声を出さなきゃなと思っています。けれど試合中のベンチに関しては、いいプレーがあると僕も楽しくなっちゃって(笑)。勝手に声が出てるなという感じです。

ーーリーグ戦終盤ではチームのバスケットを体現できていました。何か変化はありましたか

細溪 たぶん練習というよりも、試合の中で少しずつできることが増えてきたと思います。東海大戦でやっと入りが良くなって、専大戦で中盤追い上げられるようになって、みたいにピースが集まっていって、最後の方にやっとそろったんだと思います。だから大東大戦では入りも中盤も良かったのだと思います。

星川 いいこと言うな。

一同 (笑)

「小3から始めました」(星川)

バスケットボールを始めたきっかけを話す星川

――バスケットボールを始めたきっかけは

星川 僕はお父さんがやっていたので。小3から始めました。

僕は小6の終わり頃から始めました。当時身長が176センチくらいあって。日本は小学校にミニバス用のリングがあるじゃないですか。あれを見て「なんでこんなに小さいリングがあるんだろう」って(笑)。それでバスケをしたら、「これだったらダンクできるな」と思って。

細溪 僕は小3の時に、通っていた小学校に新しくミニバスのチームができることになって、その案内が配られたんですよ。母親に「やってみたら」と言われたので、体験に行きました。それが楽しくて始めたという感じです。

――中学・高校でのバスケットボール生活はいかがでしたか

バスケは、好きではなかったです。中学は、まだ始めたてなのに代表の合宿や県の選抜に呼ばれて。楽しかったですが、好きかと言われたらそこまで好きではなかったです。高校も近いからという理由で選んで。そのままここまで来たという感じです。

細溪 僕は、中学校は受験して近所の中高一貫校に合格しました。でも、本来進む公立校にはミニバスの強い選手たちが越境して集まってくるということを聞き、合格した学校には行かず、その公立校へ進みました。そこでやったバスケが本当に楽しかったです。高校は、推薦で早実に行ってバスケを続けました。楽しかったですが、レベルは正直高くなかったので、もっと高いレベルでやっていたら今違ったのになという後悔が少しあります。

星川 中高は、バスケットが生活の中で占める割合が高くて。バスケットができていればいいかなという感じでした。

――バスケットボール人生の中で、一番印象に残っている出来事は何でしょうか

星川 高1の時に、U16のアジア選手権へ12人で行くことなっていたのですが、その大会前の合宿では13人いて、僕だけが落ちてしまって。その時ヘッドコーチに「お前に武器はあるのか」と言われたのですが、答えられませんでした。それ以来、自分にしかない何かを作ろうと考えるようになりました。今も答えられるものはありませんが、いずれ作りたいなと思っています。

僕はまだないですね(笑)。大学に入ってからの方が意欲的に練習しているので、これからかな。

細溪 僕は先ほど言ったように、公立の中学校へ進学することを選んだというのが一番大きいです。その選択をしていなかったら、今早稲田でプレーすることにつながっていないと思いますね。

――早稲田大学へ進学することを選んだ理由は

星川 僕は、人数が少ないところで(バスケットボールを)やりたかったから。それと、高校を選ぶときもそうだったのですが、留学生がいないところでやりたかったからです。あとは、プロに行きたくないわけではないのですが、それ1つに絞っているわけでもなくて。親が僕のプレーしている姿を見たがるので、今までの恩返しというか、(親が)喜んでいるところを見たいという思いがありプロも視野に入れていますが、他の道も考えられるようにいろいろなことを勉強したいと思って、早稲田大学を選びました。

僕は高3のときにケガをして、その時に「(大学でも)ケガをしたらどうしよう」と思ったんですよ。そこで、勉強もできる早稲田を選びました。

細溪 僕は早実だったので、バスケ部に入るか入らないかというところだけでしたね。長田さん(長田草太アシスタントコーチ、平29スポ卒)というコーチがいらっしゃるのですが、その方が「やってみようよ」と言ってくださって。自分は正直(大学では)通用しないと思っていたのですが、「やるだけやってみようよ」と声をかけてくださったので。長田さんのおかげですね。レベルが高いところでやってみたいという思いもありました。

――少し話題を変えて、今の2年生はどんな学年ですか

星川 僕を筆頭に、あんまりパッとしない人が多いですね(笑)。

――仲が良い人を挙げるとしたら

星川 (兪を見ながら)お前は春日(裕樹、文構2=東京・国学院久我山)やな。

え?

星川 春日もお前やな(笑)。お前ら愛し合ってるもん。

細溪 それで言うなら、僕は井ノ山(琉人、スポ2=東京・豊多摩)かな。

似てるなぁ。

星川 そうやな。同じにおいする。

――3人とも4年生に同じ高校出身の先輩がいますが、高校の頃と比べていかがですか

宮本さん(宮本一樹、スポ4=神奈川・桐光学園)は全然変わってない。あのままですね。

星川 津田さん(津田誠人、スポ4=京都・洛南)はめっちゃ変わりましたよ。以前はやんちゃでした。僕もそれを真似してという流れで来ていましたが(笑)。プレー面では、「俺がリバウンドとるからお前がシュート打てよ」と声をかけてくれて、頼りになる人でした。

細溪 高校の時の圭さん(萩原圭、先理4=東京・早実)は、推薦で入って、部内でも断トツでうまくて。背中で引っ張っていくタイプのキャプテンでした。後輩からしたら喋りかけにくいタイプの先輩で、寡黙で真面目にストイックに練習をしている人でしたね。でも大学に入ったら、高校の時にはなかったようないじられ方をされていて、より親しみやすくなったイメージがあります。高校の時は「自分がやらなきゃ」という意思が強かったと思いますが、大学では同期にうまい選手がたくさんいるので、リラックスできているのではないかなと思いますね。

――細溪選手と星川選手は、1年生にも同じ高校出身の選手がいますね

星川 松山(雄亮、スポ1=京都・洛南)は何というか、謎キャラですね(笑)。高校時代から膝などが悪く、今もケガをしているので、それを早く治してほしいですね。

細溪 僕は、2人とも(福永陸眞と大柳慶悟、いずれも教1=東京・早実)かわいがってますね(笑)

星川 かわいがられとるやろ(笑)

細溪 後輩とは対等でいたいので。友達みたいな感じで。(大柳)慶悟なんて中学の頃から知っています。

星川 「ミッチー」って呼ばれてるもんな。

細溪 高校の時から先輩後輩問わず「ミッチー」と呼ばれていました。

パスするときも、「堅信さん!」、「龍海さん!」、「おい、ミッチー!」だったもんな。

星川 それ最初めっちゃおもろかった(笑)

細溪 初めてあいつらが大学の練習に来たときの僕に対する第一声が、「どうやって呼べばいい?」でした(笑)

「4年生のために頑張りたい」(星川)

楽しそうに話す3人

――では、ここから来月のインカレに向けてのお話を聞きたいと思います。インカレに向けてどのような練習をされていますか

チームとしては、より強固なディフェンスの練習と、オフェンスの基礎となるスキルの向上に努めています。個人的には、全てのスキルの向上を目指しています。

星川 僕は、リーグの少し前くらいから体を絞り始めていて、今5キロくらい落ちました。そろそろ止めようかなという感じなのですが、そのコンディションを整えるというのと、あとは最近少しフローターを練習しています。

細溪 僕は、リバウンドやディフェンスのミドルといった、チームルールの徹底です。ベンチから出ていって、絶対にやらなきゃいけないことは徹底できるように頑張ろうかなと思っています。あとは、クローズアウトのシチュエーションのときに、しっかり点を決めてこれるように練習をしています。

――早大は、インカレで日大と当たるイメージがあります。今年も2回戦で日大と対戦する可能性がありますが、いかがですか

くじ引きに磁石でもくっついてるんじゃないのっていうくらい(笑)

星川 絶対そうだよ(笑)

意気込みとしては、一泡ふかせてやりたいっていうのがありますね。ずっと暇だったので(笑)

細溪 僕は、もしプレータイムを頂いたら全力でやることやらなきゃなと思っています。チームとしては、この2人がきちんと本気でやれば勝てるんじゃないかなと思っています(笑)

星川 僕としては、どれだけ勝っても4年生とはあと数試合しかできないと思うので楽しみたいです。あとは、日大との対戦はまたなのですが、1学年上に洛南の飯尾さん(飯尾文哉)もいるので、楽しんで、やることはしっかりやって勝ちたいです。それが一番です。

――早大の注目選手を教えてください。「俺を見て」でも大丈夫です!

じゃあ、俺を見て(笑)

――どんなところを見てほしいですか

全部です!

星川 簡単やなあ(笑)。謙ちゃん(川村謙介学生トレーナー、教3=千葉・幕張総合)ですかね、選手じゃないけど(笑)。選手は石坂(悠月、スポ1=東京・国学院久我山)かな。期待を込めて!

細溪 土家先輩(土家大輝、スポ3=福岡大大濠)で。インカレなどの大舞台に合わせて調子を上げてくる人なので。昨年も日大相手に30点近く取っていましたし、今年もあのようなプレーがまた見られるんじゃないかなと思っています。

――兪選手は、ご自分のすべてを見てとおっしゃっていましたが、星川選手と細溪選手はご自身のどういうところに注目してほしいですか

星川 難しいですね(笑)。ガッツポーズします。分かりやすくカメラ目線でガッツポーズします、多分(笑)。

細溪 じゃあ、僕がグッデイしたら盛り上がってほしいですね。

――他校で意識している選手はいますか

星川 一番連絡取るのは青学大の槇野(槇野伶)ですかね。トーナメント後も、出来がひどかったら頑張ろうなと慰め合ったりしてました。

意識している選手とかはいないけど、仲がいいのは、同じ高校だった青学大の進(進翔太)かな。

――先ほどから、星川選手からは4年生の話が出てきていましたが、インカレで引退となる4年生への思いを聞かせてください

細溪 本当にすごい選手が揃っているのですが、けがに悩まされる時期が多い代だと思います。なので、最後の大会、インカレでどのように悔いを残さないようにやってくれるかなというところと、そのために僕たちがどのように手伝えることがあるのかなと。助力すべきことは全力でやらなきゃなと思っていますね。

星川 インカレは4年生の大会だと思うので、4年生のために頑張りたいです。あとは、メンターという各学年1人ずつくらいで悩みを話す制度があるのですが、僕のメンターのリーダーはトレーナーの岳さん(大島岳晃学生トレーナー、教4=東京・早実)です。岳さんには1年の時から話を聞いてもらっていて、お世話してもらいました。岳さんがいつも言っているのは、「俺は4年生だけど、トレーナーだから声を出すこととかはできてもプレーはできない。そこはお前らに託してるよ」ということです。僕はプレーできる幸せというのも感じて、4年生たちと頑張りたいです。

一樹さん(宮本一樹、スポ4=神奈川・桐光学園)は、高校の時にウインターカップの神奈川県予選で負けてしまい、そのまま引退してしまいました。その試合は、高校1年生で僕がちょうどけがをした時期で、僕は試合に出ることができませんでした。今年は彼にとって学生スポーツの最後の年だから、一緒にコートに立てたらなという思いがあります。

――最後に、インカレへの意気込みをお願いします

全員 日本一目指して頑張ります!

――ありがとうございました!

(取材・編集 落合俊、宮島真白、大滝佐和)

◆細溪宙大(ほそたに・みちひろ)(※写真左)

186センチ。東京・早実出身。教育学部2年。「ミッチー」こと細溪宙大選手は、真面目な優しい人柄で後輩からも人気な様子がうかがえました。インカレでは、彼の声とハードワークがチームに勝利をもたらします!

◆兪龍海(ゆ・たつみ)(※写真中央)

197センチ。神奈川・桐光学園出身。スポーツ科学部2年。リーグ戦ではあまり出場機会がなく、悔しさを語っていた兪選手。インカレでは、その悔しさを晴らして獅子奮迅の活躍を見せてくれるでしょう!

◆星川堅信(ほしかわ・けんしん)(※写真右)

190センチ。京都・洛南出身。スポーツ科学部1年。本を読むことが好きな星川選手。インスタグラムでは少し不思議な一面も。しかし一転して、コート上ではエーススコアラーとして大活躍してくれます。インカレでも星川選手の得点力に期待です!