札幌に続々スーパー誕生「無印良品×コープ」誕生…激戦区「惣菜コーナーに注目」

2021年11月、札幌市で続々とスーパーがオープンしました。特に注目したいのが、山鼻地区と白石藻岩通。客層に合わせた独自戦略が、地域住民にヒットしています。

札幌市内で生まれている“スーパー激戦区”とは一体どのようなものなのか…。今回は、同エリアのスーパーが独自で打ち出しているサービスをご紹介します。

コープさっぽろが34年ぶりに中央区へ出店…「無印良品×スーパー」

11月11日、コープさっぽろ やまはな店がオープン。コープさっぽろが中央区に出店するのは、34年ぶりです。同規模の店舗よりデリカ売り場の面積を2割強広くしました。

総菜コーナーに力を入れており、松坂牛やキャビアなどの高級食品もちらほら。山鼻地区の高所得層を取り込もうという狙いがあります。

スーパーがある1階に対して、2階には無印良品がオープン。無印良品とスーパーが手を組むのは、道内初の試みです。

無印良品 コープさっぽろやまはなの佐藤 耕平店長は「コープは新鮮な野菜や生鮮が強いので、それに加えて無印良品で日常品を提供していきたい」と語ります。

来店客に話を聞いてみると「夜のおかずを買いながら、2階でセーターを1枚買おうかな」など、使いやすさを感じている人もいましたよ。

山鼻地区にスーパーが続々とオープン…人口流入が原因か

半径およそ250mのエリアに、コープさっぽろ、東光ストア、ベンリー、北海市場4つのスーパーが営業する“スーパー激戦区”の山鼻地区。

ここまでスーパーが盛り上がっている理由として、ほかのエリアからの人口流入に関係があるとされています。10年前と比べて人口が約2,100人増えており、スーパーを出店するには注目のエリアなんです。

高齢者をターゲットにした戦略の「ベンリー」

山鼻地区で37年の歴史を持つベンリーでは、独自色を打ち出すことで地域の人々から必要とされ続けています。

シニア層が多いことから、高齢者が好む煮物のパックを小分けにして販売。総菜の味付けは薄めにするなど、高齢者を意識したサービスが実施されています。

また、お客さんのリクエストにより、インターネットではなく電話を受けて配達するサービスも取り入れました。

ベンリーの浪田 雄介店長は「お客さんのニーズを汲み取りいち早く反映していく、足回りのよさを活かしていきたい」と語ります。

共働き・単身世代の強い味方「ダイイチ」

最後に紹介するのが、11月6日に山鼻地区から少し離れた白石藻岩通沿いにオープンしたダイイチ平岸店です。

ここでは十勝の食材を中心に、単身世帯の人もすぐ食べられる簡単便利な商品を提供しています。帯広の有名豚丼店のタレを使った豚丼のほか、十勝の小豆を使ったおはぎは1日10万円の売り上げにもなったそう。

また、朝食コーナーを充実させることで、共働きや単身世代に合った店舗づくりも意識しています。

競争が激しい山鼻地区・白石藻岩通のスーパー。今後どのような動きがあるのか、目が離せません。

*みんテレ11月26日OAのものです

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