水を求めて亡くなった原爆死没者を慰霊 浦上川沿いにチューリップ植栽

犠牲者の冥福を祈り、浦上川沿いの花壇にチューリップの球根を植える参加者=長崎市

 長崎市の浦上川で水を求めて亡くなった原爆死没者を慰霊しようと、被爆者や若者らが、同市松山町の浦上川沿いの花壇にチューリップの球根を植えた。来年3月ごろに見ごろを迎えるという。
 8月9日の「長崎原爆の日」と、春の時期に花を咲かせようと、長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)と長崎被災協・被爆二世の会・長崎が2014年から毎年6月と11月に取り組んでいる。
 11月27日、参加者らは犠牲者の冥福を祈り約1分間黙とうをささげた後、花壇に生えた雑草や土に残った根を抜き、ピンク、赤、黄色の球根計200個を丁寧に植えた。長崎純心大3年の石原美幸さん(21)は「見た人が『きれいだな』と思ってもらい、少しでも良い気持ちになってほしいと思って植えた」と話した。

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