「穴姫 〜未来に捧げるオマージュ讃歌〜」 アジアンテイストな大人も子供も楽しめる大人の寓話 Kinema工房 公演

Kinema工房の初めての公演「穴姫 〜未来に捧げるオマージュ讃歌〜」。インド舞踊で活動している山崎春が立ち上げたプロジェクト。Kinema工房は山崎の通っていた俳優事務所の養成所からのネーミング。今回主演の奈賀毬子も彼女と養成所の同期という。その養成所でのエチュード台本(特撮ファンには懐かしい「悪魔くん」「キャプテンウルトラ」の監督の加島昭麿と、 加島春海)が、この公演の原作となっているレビュー的なステージ_

オリエンタルな空間の会場で、始まる前に前説、ヒゲの東洋風のおふたり、これが楽しく、客席から笑いも起きる。
そして序曲的なスリーピースの演奏が始まる、トラペ座(多田葉子、大野慎矢、菅原雄大)のボーカル、クラリネット、チェロにバグパイプetcによる東欧的な調べが一気に「穴姫」の世界への扉を開く。

やがて穴姫(奈賀毬子)が舞台に登場する。一生懸命、地面を掘る。掘って、掘って、何かを探しているようにも見える。記憶の穴なのか、未来への穴なのか_
穴姫と交互に登場するのがインド舞踊、マーシャルアーツ·ダンス、現代舞踏は本格的。東インド古典舞踊のオリッシー(篠原英子、山崎春)は、寺院の奉納舞が起源とされている舞踊を_ 民族音楽と一体化した動きが美しい。

穴姫を演じる奈賀毬子

SWASTIKA (篠原英子、山崎春)

マーシャルアーツ·ダンスはTeam IMPALAの加世田剛と横山真希による。こちらは中国武術をベースにした動きで独特の流麗な動きをダンスにし、時にはアクロバット的な迫力のあるジャンプや回転も!

Team IMPALA 加世田剛、横山真希

母と男の子ふたり(石井静/市&雷仁)が現れる、、、、

石井静/市&雷仁

東欧、インド、中国、小ぶりの舞台で、繰り出され、そして時折、穴姫が登場し、穴を掘る。場所も時も超える”記憶の旅路”、そして、ラストは全てが一体化。子供たちも踊る、客席も幅広い年齢層。「雲、空、太陽!」と叫び、「私は穴姫!!」という。大人も子供も楽しめる寓話、演劇なのかショーなのか、そこの境目も曖昧。”コラボレーション!” と、一言では言いきれない空間。

トラペ座 多田葉子、大野慎矢、菅原雄大(左から)。

気軽に楽しめながらも、そこは、穴姫自身と出演者、観客が共に旅する過去から未来への時空だったのかもしれない。

インド料理の屋台のマサラワーラーの武田尋善、鹿島信治。 フィナーレにはステージに加わる。

<概要>
日程:2021年11月19日・20日
会場:シルクロードカフェ (錦糸町)
出演:
SWASTIKA 篠原英子、山崎春 (東インド古典舞踊オリッシー)
Team IMPALA 加世田剛、横山真希 (マーシャルアーツ·ダンス)
トラペ座 多田葉子、大野慎矢、菅原雄大 (演奏)
石井静/市&雷仁 (ACT)
マサラワーラー 武田尋善、鹿島信治 (販売)
肯定座 奈賀毬子 (ACT)

原作:加島昭麿/加島春海
脚色:山崎春 構成:石井静 チラシ絵:武田尋善 美術:石井静
音響:清正高章 舞台監督:佐藤五郎 照明CN:茨城ヲデル
企画·制作:Kinema工房

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撮影:金丸雅代 / 編集部(集合)

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