ヤマト運輸がドローンを活用して医薬品を運ぶ実証実験 岡山・和気町

宅配事業大手のヤマト運輸がドローンを活用して医薬品を運ぶ実証実験を岡山県和気町で始めました。

岡山県和気町の調剤薬局では、町内に住む95歳の延原等さんが、オンラインで服薬指導を受けている想定で実証実験に参加しました。

(記者リポート)
「薬局の薬剤師の方が先ほど服薬指導した処方薬をドローンに積み込んでいます。これから高齢者の自宅まで運ばれます」

実験は宅配事業大手のヤマト運輸が行っているものです。ドローンを活用することで中山間地域における、医薬品の新たな輸送ネットワークの構築を目指しています。

ヤマト運輸が卸業者から集荷した医薬品を、宅急便センターから病院もしくは調剤薬局へ大型のドローンで運びます。そして、患者や施設ごとに小分けした処方薬を小型のドローンで届けます。

先ほどオンライン服薬指導を受けていた延原さんの自宅は山の上の集落です。小型のドローンが約8キロ離れた延原さんの家に着きました。所要時間は約8分です。

延原さんは免許を返納し、現在は月に2回、息子の強さんの運転などで麓の医療機関に薬を受け取りに行っています。

(薬を受け取った/延原等さん)
「ありがたい。非常にいい、大変だし助かる」

(ヤマト運輸/小菅泰治 専務)
「どんな地域に住まわれている方であっても、薬しかり、いろいろな消費財がみんなわけ隔てなくお手元に届けられる形を実現するためにやっている」

ヤマト運輸は2022年1月末まで医薬品のドローン輸送による品質への影響や経済合理性について検証を行います。

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