「拙速」「順番違う」 副市長4人制 議員の指摘厳しく 上越市議会総務常任委

 上越市議会総務常任委員会で6日に否決すべきものと決した副市長4人制のための条例一部改正案については、審議の中で、議員から厳しい指摘が相次いだ。

 副市長4人制における各副市長の担任は、「総務、財務、他副市長の担任分野以外」「地域自治の推進、防災・災害対策」「健康づくり・福祉」「歴史文化をいかした通年観光、産業振興」。このうち健康づくり・福祉に関する副市長人事は、開会中の市議会12月定例会に追加提案する方針。

 議員からは、中川市長が人事改革を重視していることを踏まえ「なぜ副市長4人制を先行するのか」「部局の見直しと同時に行うべきでは」といった否定的な声が多く上がった。

 これを受け、笹川正智総務管理部長は「まずは(副市長)4人の体制をつくって、その中で組織をどうするか整理していく」などと説明、理解を求めたが、議員からは「拙速」との声が上がり、議論は平行線をたどった。

 中川市長と選挙期間中に政策協定を結び、支援していた宮越馨氏(無所属)は、副市長4人制についてはアドバイスを求められていないと前置きした上で「『とりあえず枠をつくり、中身はその後』というのは順番が違う」などと指摘した。

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