鷹・柳田悠岐には歴代最高成績の可能性も… 通算打率にランクインする現役選手は?

ソフトバンク・柳田悠岐【写真:荒川祐史】

今季パ・リーグでは西川や銀次、角中らが4000打数に到達

日本ハムから自由契約となった西川遥輝外野手、楽天の銀次内野手、ロッテの角中勝也外野手、ソフトバンクの今宮健太内野手と中村晃外野手、この5人に共通することは何かご存知だろうか。正解は、2021年に「通算4000打数」を達成した選手。この「4000」という数字は、NPBの歴代打率ランキングの基準となっている。

そこで今回は、現役で4000打数以上立っている中でパ・リーグに在籍している選手の打率ランキングをチェック。もうまもなく4000打数に到達する選手についても触れていく。(成績は2021シーズン終了時点)

4000打数以上の現役のパ・リーグ選手の中で最も高打率だったのが銀次。ここまで打率.292は、NPBの現役選手27人中で5位、歴代291人の中でも39位相当だった。12年に初の規定打席で打率.280をマークすると、13年にはリーグ4位の打率.317で球団初の日本一に貢献。14年、19年にも打率3割以上を記録するなど、非凡な打撃センスで安打を積み重ねている。楽天では浅村栄斗内野手も打率.283で、パ・リーグの現役選手の中では2位にランクインしている。

ソフトバンクの中村は打率.283でパ・リーグ現役3位にランクイン。13年の打率.307から3年連続3割以上をマークし、14年には山田哲人内野手(ヤクルト)とともに、平成生まれ初の最多安打のタイトルを獲得。出塁率の高さも持ち味で、16年には打率.287(リーグ9位)に対して、出塁率は.416(リーグ3位)をマークしている。

柳田は現在3942打数で通算打率は.319

4位には首位打者のタイトルを2度獲得した角中がランクイン。独立リーグ出身選手として初の1000安打を達成した安打製造機が名を連ねた。出塁能力の高い西川、今季通算2000安打を達成した栗山巧外野手に次いで、7番目には今季で引退となったロッテの鳥谷敬内野手が登場。打数、安打、四球はいずれもパ・リーグの現役最多で、さすがは通算2243試合に出場している鉄人だといえるだろう。

楽天の鈴木大地内野手は打率3割をマークしたシーズンこそないものの、プロ2年目から8年連続で規定打席に到達し、毎年打率.260以上を刻む安定感が持ち味だ。ソフトバンクの松田宣浩内野手、オリックスのT-岡田外野手はそれぞれ今季通算300本塁打、200本塁打を達成。松田は2000安打にも残り「190」安打に迫っており、来シーズン以降の偉業達成に期待だ。

現役で最も「4000」の大台に近づいているのが、ソフトバンクの柳田悠岐外野手。ここまで3942打数で、残り「58」に迫っている。仮にこのままの成績(.319)で推移すれば、歴代3位の好成績になる。歴代トップの青木宣親外野手(ヤクルト)も打率.320と射程圏内で、通算打率でトップに立つことも夢ではない。

楽天から戦力外通告を受けた藤田一也内野手は4000打数まで残り「200」を切っている。来シーズンの現役続行、大台到達なるか。今シーズン限りで引退する長谷川勇也外野手は惜しくも4000打数に届かなかった。NPBで現在4000打数を突破している現役選手は27人。育成選手も含めおよそ500人の野手が在籍する中、ほんのひと握りしか達成できない「超一流」の証であることは確かだ。これからの彼らの活躍を期待するとともに、さまざまな選手が4000打数まであとどのくらいかを意識して見てみるのも面白いだろう。(「パ・リーグインサイト」岩井惇)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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