3回目接種前倒しの想定を 栃木県が市町に検討要請

栃木県庁

 政府が新型コロナウイルスワクチンの3回目接種の前倒しを進める考えを示したことを受け、栃木県は6日、オンラインで市町担当者会議を開き、前倒しを想定した接種体制の検討に入るよう要請した。

 岸田文雄(きしだふみお)首相は同日の所信表明演説で、2回目接種から8カ月以上空けるとしていた原則を「できる限り前倒しする」と表明した。県感染症対策課によると、国から具体的な通知はまだ来ておらず、この日の会議では今後の想定などについて情報共有した。

 同課によると、「8カ月後」の原則では12月~来年1月にかけての県内接種対象者は、5月までに2回目接種を終えた医療従事者約7万人だった。仮に接種間隔を6カ月に短縮し、高齢者・障害者施設の利用者や職員などに対象を限定しない場合、同時期の対象者は約55万人に増えるという。

 必要なワクチンが追加供給されるかどうかや、具体的なスケジュールはまだ国から示されておらず、同課担当者は「接種主体となる市町は接種券の準備や接種体制の見直しが必要になるかもしれない。不確定要素が多く、国には早めに情報提供してほしい」と話した。

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