トップ営業パーソンNo.1を決めるガチンコ大会 「第5回SalesNo.1GrandPrixONLINE」リポート

2021年11月20日に日本最大級の営業の大会「S1グランプリ第5回大会」が開催された。「営業のイメージが変わる!営業の面白さを伝える!」唯一のセールスエンターテイメント!と謳う同イベントは営業で著名で豪華な審査員と視聴者の投票にてNo.1を決定するコンテスト。本記事では、イベントの内容をお届けする。

2021年11月20日、昨年に引き続き Zoomを使ったオンラインイベントとして『S1グランプリ』(正式名称「Sales No.1 Grand Prix」)が開催された。第5回となる今回は2部構成となっており、100名の候補者の中から勝ち抜いたトップセールス3名が熱戦を展開。第1部はプレゼン、第2部はロープレで争う運びとなった。当日の模様をダイジェストでお届けしたい。

司会:東日本電信電話株式会社 小林 千夏氏(写真左)
司会:株式会社セレブリックス セールスカンパニー執行役員 マーケティング本部長 今井晶也氏(写真右)

審査員:ソフトブレーン・サービス株式会社 代表取締役社長 野部 剛氏(写真左)
審査員:株式会社morich 代表取締役 森本 千賀子氏(写真中央)
審査員:ウィングアーク1st株式会社 マーケティング本部本部長 執行役員 久我温紀氏(写真右)

審査員:株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役社長 横山信弘氏(リモート出演)## 【第1部】100名近くから選抜された
トップセールス3名の挑戦者がプレゼン対決

【第1部】プレゼン対決では、3人の挑戦者がプレゼン時間=8分、問答 LIVE=2分という制限時間の中で、「オリジナリティ」と「顧客志向」という二つの軸を踏まえて採点が行われた。

パーソルキャリア株式会社 岩田和花氏

「顧客志向を諦めない。逆算して緻密な行動計画を立てる」

パーソルキャリア株式会社 岩田和花氏

1人目のプレゼンターはパーソルキャリア株式会社の岩田和花氏。「私はもう逃げない。顧客のありたい姿を実現する覚悟」とのっけから自らの信条を提示した。

岩田氏は採用媒体「doda(デューダ)」の広告営業担当。社内 MVP を複数回獲得している実力者だ。中途採用のニーズのある顧客に採用の支援を行っている。同氏が深耕営業を極めるきっかけとなったのは、平均受注金額の100倍となる1.1億円を受注し歴代最高金額を更新したA社人事部長からの不満の声だったという。

「目標応募数に全然届いていない」との訴えに対し、岩田氏は A社人事部長宛に4ヶ月間毎日のように情報提供をつづけた。そうして信頼を勝ち得たところ「今後の事業拡大を左右する大きな採用プロジェクト」の相談を受けた。8つの事業部に跨がるもので、「課題の多さに逃げたくなった」という。

しかし「つぎこそ期待に応えたい」と奮闘。事業部ごとの状態目標を把握した上で、会社の将来を見据え顧客を採用で支えるために、逆算して行動計画を立てた。 岩田氏は採用に関する独自のメソッドとして、以下の4つをあげた。

  • 1)三カ年計画を立て顧客と共有
  • 2)1年先まで行動を計画。3〜4ヶ月先の1日の予定まで立ててしまう
  • 3)自分の表情まで折り込んだ商談ごとの台本制作
  • 4)週次の振り返りによる柔軟な軌道修正

同氏は「顧客志向とはなにか?」と問いを立て、それは顧客のありたい姿を必ず実現させること。

私は一瞬も出来ることを諦めない、と覚悟の大切さを力説して締めくくった。

審査員からは「ポエム的な感じが演劇的。新しい」(野部氏)、「徹底している。足りないのは、寄り添ったその先。社会にどう影響をおよぼすのか?」(森本氏)、「いろいろな人が取り入れられるプレゼン」(久我氏)、「かなり高い領域にあり再現性が難しい。ほぼ満点に近い評価」(横山氏)と色よい反応を得た。

Growthix Capital 株式会社 村上宗太郎氏

「顧客と同質化する営業、試して下さい!」

Growthix Capital 株式会社 村上宗太郎氏

2人目のプレゼンテーターは、Growthix Capital 株式会社の村上宗太郎氏。アウトバンドからの事業承継や企業買収に関わる M&A仲介会社である同社。M&A という案件の特性上、村上氏は新卒で入社した野村證券株以降、現職に至るまで一貫して経営者に営業をつづけている。得意とするのは新規開拓だそうだ。

「M&A の営業は、マグロで有名な大間の一本釣りのような世界。はじめまして、で相手の琴線に触れないと駄目。お客様の知識・思いに限りなく自分を近づけるアシミレイトセールス(Assimilate Sales)でお客様と一体化し、”初めて合う気がしないレベル”まで準備します」(村上氏)

「お客様のための営業」をモットーに野村證券退職時の第1四半期の実績で全国の同期中1位の資金導入額だったという村上氏だが、M&A 業界への転職1年目は売上が0円だったという。

会社売却の話は秘匿性が非常に高い。従って最初の商談で顧客の心を掴めないと次はない。そこで「お客様のための営業」に+α したアシミレイトセールスを始めた。その極意は「初めて会う気がしないレベルまで相手のことを調べること」だと言う。

「事業情報などのオープンな情報からクローズドな情報まで。さらにどこにも出ていない裏事情まで調べます」(村上氏)

一例で画像検索。検索結果は大抵インタビュー記事と紐付いているので一通り目を通す。そこには商談相手がアピールしたいことが書かれている。アシミレイトセールスをにより、キャリア1年目の段階で15%だった初回面談での決算書の受領率は、2年目には41%に。売上も同0円から1億5,500万円へと躍進した。

「寄り添う力が飛びぬけてますね」(久我氏)、「お客様が必要としていることを事前に知っておく。リクルートではありきたりなメソッド」(森本氏)、「事前準備で競合他社にヒアリングするのは新しいので評価」(野部氏)、「同質化というネーミングが良い。単なる情報収集ではなく憑依」(横山氏)と辛口評もありつつも、高い点数を付けた。

株式会社ウィルゲート 吉岡 諒氏

「ソーシャルセリングで営業が変わる、人生も変わる」

株式会社ウィルゲート 吉岡 諒氏

3人目のプレゼンターは株式会社ウィルゲートの吉岡諒氏。吉岡氏は18歳で起業したものの、1億円の負債を抱え経営危機に陥った。しかし自ら営業し業績を回復。オンラインでの営業手法「ソーシャルセリング」を駆使し、自身の SNS 経由で年3億円もの新規受注を実現している。吉岡氏は「ソーシャルセリング」の利点として「プッシュ型ではなくプル型営業を実現すること」と「時間的コストの少なさ」をあげた。

ソーシャルセリングの Tips は以下の4点に集約されるという。

1)たくさんの人に会って SNSで繋がる

吉岡氏の武器となっているのは名刺交換とSNS で得た4万7千人分のSNS アカウントだ。さらに各種コミュニティーを主催し月15回イベント幹事を買って出るなど、機会創出に努めている。

2)SNS でひたすら情報発信(圧倒的なギブに徹する)

「SEO、M&A、ソーシャルセリングの第一人者」として想起されることを狙い、自らの価値観や思い、ナレッジの共有を実践。特に後者に関しては、取引のあるなしに関わらず月平均300社の顧客紹介を実施しているそうだ。

さらに facebook 上で近況を報告しているため、顧客は気軽に相談メッセージを投げてくれるとのこと。コンペで他社と争う必要がないため案件獲得に結びつきやすい。

3)リード獲得投稿をする

一例として「月4時間で50アポイントを獲得する方法ありますよ!興味ありますか?」などと投稿する。

4)SNS のメッセージでアポ獲得

3)で多数の問い合わせが返ってくるが、まず予算、決定権、ニーズ、タイミングを摺り合わせ、ニーズを確認。金額や契約期間を提示し、あえて失敗例まで紹介した上でアポを取る。事前にかなりの摺り合わせを行っているため成約率は高い。

吉岡氏は「営業には無限の可能性があり、新規事業、広報、採用にも貢献出来る」と強調。翻って自身が採用と広報の担当役員を兼務しつつ新規事業も立ち上げていることを明かした。

審査員からは「他の二人とは比べづらい」(野部氏)、「プル型営業の極み。」(森本氏)、「熱量、成果、オリジナリティを評価」(久我氏)、「営業に必要なコミュ力や反射神経に弱みがあってもカバー出来る」との声が上がった。

【第2部】

机上ではない、トップ営業パーソンの生のやりとりが分かる!ロープレ対決

第2部はユームテクノロジージャパン株式会社の本橋孝洋氏を商談相手(決裁者)に見立てたロールプレイングで争われた。以下の前提条件を踏まえ、ユーム側の三つの懸念点にどう対処するかが判断された。

ユームテクノロジージャパン株式会社 本橋孝洋氏#### 【前提条件概要】

  • ・S-1グランプリ独自の営業コンサル・研修プログラムを販売。
  • ・研修期間は6ヶ月間で価格は300万円
  • ・ユームの来期売り上げ目標は今期の2.4倍
  • ・営業の人員を倍にする
  • ・20%まで値引き可(オプションはなし)
  • ・提案後の2回目の商談

【三つの懸念点】

  • 1)投資対効果、ROI(投資利益率)
  • 2)他社との比較、優位性
  • 3)効果の持続性

Growthix Capital 株式会社 村上宗太郎氏のロールプレイング

トップバッターは村上氏。「質問に対し、顧客の納得を得るべく端的に答えることを意識した」という村上氏。「時間が短いので現実的にやりとりした。時間が短いゆえに、逆に退いてしまった」と反省する部分もあったようだ。三つの懸念点への対応は以下の通り。

1)人員を補充しトップセールスがマネージメントに廻ってしまうと機会損失になる。しっかり売上向上をサポートさせてもらう。人件費より安い。弊社は「S-1オンライン」という SAAS 系企業に協賛していただいている。豊富なノウハウを蓄積しているのでご安心を。御社の中に入っていっしょに PDCA を回します。

2)S-1の協賛にはオンライン商談に強みを持つ SAAS 系企業が多い。御社に最適なサポートが出来る。

3)私が入って商談に同席するなどした上でプランを構築。継続可能なプログラムにする。すべて弊社でというより、一緒になって目標を達成していく。

村上氏は強引なクロージングには固執せず、「年内に万全の準備をするべく、早めに契約したい」と言って締めた。

株式会社ウィルゲート 吉岡 諒氏のロールプレイング

2人目は吉岡氏。ユーム創業者ドンショー・リー氏の名言「知っていると出来るはちがう」を援用することで、本橋氏のハートをがっちり掴んだ。三つの懸念点への対応は以下の通り。

1)来期2.4倍の獲得目標を実現するために、来期は21人採用する必要があるが、早期戦力化で1.5億円の粗利を計上出来れば300万円は安い投資である。

2)コロナ以降オンラインセールスの作法は変化した。ポストコロナで御社と類似の SAAS モデルで受注率を33→58パーまで伸ばした会社を手がけた実績がある。

3)アクションプランをやりきる社風を一緒につくる。やった人が評価される人事評価制度を導入する。

さらに「ユームの営業研修と当社のコンサル能力を合わせましょう」と提案。「他社に営業するとき逆にユームを薦めたい。御社からも『こういうお客さんいるけど、吉岡さん協力してくれませんか?』と仰っていただけるパートナーシップを考えております」という共創を意識した殺し文句でクロージングした。

パーソルキャリア株式会社 岩田和花氏のロールプレイング

3人目は岩田氏。「『効果の持続性』は想定外の懸念点だった」という。しかし慌てず、捉え方がズレそうな抽象性の高い部分をすり合わせ、次に出すもので顧客の納得を引き出すべく対話した。三つの懸念点への対応は以下の通り。

1)「研修に掛かる費用と導入により発生する利益はどう試算されていますか? 得られる金額とやらずに失う金額の比較は?」と問うも、「研修で営業強化というサービスにはどのくらいの効果が?」と訊かれ、次回の宿題とした。

2)S-1グランプリを運営し年数百人のトップセールスと会話している。トップセールスをつくることに特化したプログラムを開発しており、ここで他社と差別化している。

3)どうやって伴走させていただくのか、持続困難な原因がしっかり分かった方が良い。現場の方とお話したい。場合によってはフルフルではなく、フェーズごとにご負担を掛けないやり方をご提案したい。

岩田氏は相手が懸案事項を出しても決して否定せず、ポジティブな提案を返すことで受注につなげようと努めた。

3人のロープレ相手をつとめた本橋氏は「村上氏はダイレクトかつ丁寧。やりとりからパッション感じた」、「吉岡氏は顧客を理解していると感じた。弊社創業者の名言『知ってると出来るはちがう』を言っていただけてグッと来た」、「岩田さんは傾聴力の人。目を外さない。引き寄せられる感じがあった」とそれぞれの印象を述べた。

優勝者は誰の手に?審査結果および総評

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