「恋です!」杉野遥亮&鈴木伸之と“白杖ガール”の座談会が実現

日本テレビ系で放送中の連続ドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖(はくじょう)ガール~」(水曜午後10:00)の12月8日放送・第9話を前に、黒川森生を演じる杉野遥亮と、森生のライバルで隣町の元ボス・金沢獅子王を演じる鈴木伸之、そして、実際に視覚障害のある4人の“白杖ガール”たちによる座談会が行われた。

杉咲花が主演を務める同作は、光と色がぼんやり分かる程度の弱視の盲学校生・赤座ユキコ(杉咲)が、誰からも恐れられている不良少年・森生に出会い、不器用ながら少しずつ互いを理解しひかれ合っていく新世代ラブコメディー。

ドラマ制作にあたり多くの視覚障害のある方々に取材を行っており、取材協力者でもある彼女たちのエピソードも、ドラマの中にちりばめられている。4人はそれぞれ「恋です!」をとても楽しんでいると話し、中には第3話での赤いハイヒールを履いたユキコをイメージしたコーディネイトで参加したメンバーもいたほどだ。

座談会参加者の杉谷杏奈さんは「ユキコが森生からもらった赤いちょっとヒール高めの靴を、一生懸命履いて歩いていて、倒れそうな時に森生がキュッてするシーンが、もうキュンでした。そのシーンが好きすぎて、今日はユキココーデで来ました!」とアピール。

また、杉本梢さんは「ユキコさんの『生きていれば日常っていうのはあるわけで、悲しいことや悔しいことだけじゃなくて、楽しいことうれしいこともいっぱいある』って言うセリフがすごく共感できて。視覚に障害のある方たちの日常も皆さんの日常と変わらない、ということがドラマで表現されていて、涙しました」と感想を伝える。

さらに、上田喬子さんは「仕事で(視覚障害のある方に)スマートフォンの使い方を教えているのですが、ドラマを見ている生徒が、映画の音声ガイドアプリがあることを知って『今度映画見に行ってみようかな』と言ってくれてうれしくなりました」とエピソードを明かし、片平考美さんは「大学の時に実際にハンバーガー店でアルバイトをしていて、レシートの文字サイズを大きくしてもらったら、全体のミスが減ったという経験がありました。取材時に出てきたエピソードがドラマの中にたくさん反映されています」と語った。

座談会を終えた杉野は「今回直接お声を伺えてうれしい気持ちでいっぱいです。伝えることの意味や自分が発信していくことに対して、とても自信になります。今、自分に自信を持てる人が少ないなって思っていて。皆さんと生き生きとディスカッションしているのを見て、自分の周りの友達よりも、皆さんの方が自分にちゃんと自信を持っていらっしゃる感じがしましたし、それがとてもすてきだなと感じました」と有意義な時間となった様子。

鈴木は「僕はこの作品が『普通って何なのか』ってことを説いていると思っていて、すごく好きなんです。視覚障害の方にフォーカスを当てていますけれど、障害のない人たちでも弱い部分や嫌なことを必ず抱えて生きている世の中だからこそ、いろんな言葉が刺さるし、ハッとさせられることが毎回あり、涙しながら見ています。幅広くいろんな人たちに愛してもらいたい作品だなって、出演者の1人としてすごく思います」と物語の魅力を訴えた。

なお、座談会の模様は、本日午後6:00から、日本テレビドラマ公式YouTube(https://www.youtube.com/playlist?list=PLmoyULaM_rczd-FqUtALwm1E5KAYqEA_A)で配信される。

第9話では、森生から「白杖を持った若者が駅のホームから転落した」という連絡を受けたユキコと紫村空(田辺桃子)。ホームドアのない駅のホームは、視覚障害者にとっては、欄干のない橋と同じ。その日、体験学習に向かうために駅に居た青野陽太(細田佳央太)の身を心配したユキコたちは、慌てて病院に駆けつける。しかし、病院でベッドに寝かされていたのは、青野ではなく、なぜか森生だった。

翌日。ユキコは退院する森生に付き添うため、弁当を用意して森生のもとへ。娘が初めて彼氏の家に上がることに神経をとがらせる誠二(岸谷五朗)の一方、イズミ(奈緒)は妹の恋を応援。しかし、松葉杖をついた森生と白杖をついたユキコは、いつものように歩調を合わせることができない。さらに、散らかった森生の部屋で、けがをした森生の力になれないことに、ユキコは人知れず自信をなくしてしまう。

1週間後。ユキコのもとに、就職支援をしていた緋山翔太(小関裕太)から連絡が入る。それは、希望していた飲食関係の会社がユキコに興味を示しているという。その日、森生の快気祝いに橙野茜の店でサプライズを準備していたユキコは、うれしい気持ちで森生を待つ。そんな中、森生には、獅子王を通じて正社員になるチャンスが訪れる。しかし、赴任先はなんと鹿児島だと告げられる。ユキコと森生、2人の前に開ける別々の道。森生の人生を邪魔したくないと思うユキコと、ユキコの人生をサポートする緋山の存在を前に自信をなくす森生。決断を迫られた2人が選ぶ道とは?

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