食文化 豊かな海から佐々木さん(フードジャーナリスト)訴え 宮崎政懇日向例会

 宮崎政経懇話会県北地区日向会場第152回例会は1日、日向市のホテルベルフォート日向であった。フードジャーナリストでChefs for the Blue代表理事の佐々木ひろこさんが「ターニングポイントを迎えた日本の海と社会~豊かさを取り戻すために」と題して講演した。

 佐々木さんは「日本の漁獲高は30年前のピーク時に比べて3分の1に落ち込んでいる。一番の要因は、海の再生産能力を超えて捕り過ぎたこと」と分析した。

 2018年に改正された漁業法について「年間の漁獲量や、漁船ごとの漁獲の上限を定めた」と説明。「都道府県の義務が増えており、漁獲高全国9位の宮崎県はどんな施策を打つか注目している」と話した。

 SDGsやプラスチック規制などを例に、日本の消費者の意識も変わってきていると指摘。「豊かな海を取り戻し食文化と地域の未来をつなぐため、消費者や生産者がそれぞれできることを考え、動かなければならない」と訴えた。

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