【高校発・みやざきSDGs】ー37ー福島(下) 課題から解決策探る

 本校では、2年次に「地域創生クラス」と「探究科学クラス」に分かれる。探究科学クラスでは、「地域創生探究」という学校設定科目を開講しており、地域の課題を見つけ、解決策を考えている。今年で4年目であり、教育や医療、まちづくりなど、さまざまな分野で地域や市役所の方々に協力をいただきながら活動している。昨年度からはSDGsの視点も追加し、「串間市がサスティナブルシティになるにはどうすべきか」を探ってきた。

 小城心花(しんか)さん(3年)は昨年度、国際分野について探究し、日本語の分からない外国人でも情報を得られるようにと、QRコードの付いた串間市の案内図を作った。QRコードからアクセスすると、英語でお店の説明などを見ることができる仕組みだ。身近なところにも外国の方がいることが分かっており、串間市が誰でも住みやすいような町になってほしいとの願いがこもっている。

 また、今江美優さん(2年)は若者や高齢者、障がいのある方など全ての方が住みやすい町を目指し活動している。探究を進めていくうちに、自らの知識不足を認識し、相互理解の大切さを痛感した。今は相互理解が進む効果的な交流を企画している。

 生徒たちは、これまで育ってきた串間市が大好きだ。そして、串間市をさらに良い町にしたいとの思いが強い。この郷土愛を胸に、地域の核となり今後も活躍してほしいと願っている。(教諭・小山貴弘)

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