県立上越総合技術高(中川誠一校長)機械創造工学科3年の内田望愛さんはJIS溶接技能者評価試験の被覆アーク溶接に合格した。県立上越テクノスクール(牧野昭二校長)で女性講師の税所一美さん(38)から指導を受けて目標を達成した。
内田さんは同校入学後に溶接に触れて楽しさを知り、卒業後、溶接の業界に進もうと決めている。「うまくいかないときに、理由を考えて一つずつ直していった。挑戦しがいがある」と魅力を話す。
税所さんは昨年7月からテクノスクールで時間講師を務めている。受講生が同性ということもあり、指導者としてのスキルアップのため、全面的に内田さんの指導を任された。「基礎は学校の指導でできていたので、調子の波をなくし、作業を進める理由を説明して自分で考えてもらった」と指導方針を説明した。
上越総合技術高は7年前から、テクノスクールに溶接競技大会の指導支援を依頼。一昨年度から評価試験に向けた指導を受け、3年連続で合格者を輩出。女子生徒は今回初とめて。
中川校長は「近くにテクノスクールがあり、専門的な設備で指導してもらえたおかげ。将来は技能五輪などを目指すつもりで頑張ってもらえれば」、牧野校長は「溶接の技術は簡単に身に付かないが、忘れることはない。女性ならではの繊細な感覚で頑張ってほしい」とエールを送った。