【ミャンマー】総司令官がNLD要人訪問、政治的な意図か[政治]

ミャンマー国軍のミンアウンフライン総司令官は5日、病床にある国民民主連盟(NLD)の要人を訪問した。現地では、政治的な意図があると批判する声が上がっている。電子メディアのイラワジが6日伝えた。

総司令官が訪問したのは、元国軍総司令官で現在はNLDに所属するティンウー氏。数年前に脳卒中を患い、現在は話すこともままならない。国軍は2月のクーデターで、国家顧問だったアウンサンスーチー氏や大統領だったウィンミン氏など多くのNLD指導者を逮捕したが、病床にあったティンウー氏については拘束しなかった。

国営紙は翌日の一面に、総司令官とNLDのジャケットを着たティンウー氏が手を握りながら談笑している写真を掲載。総司令官は、最大都市ヤンゴンにあるティンウー氏の自宅を訪れ、同氏が国軍病院で治療を受けられるよう手配したほか、ツバメの巣などの食料を差し入れたと報じた。

現場に居合わせた関係者は、「ミンアウンフライン氏が自宅を訪問したので、ティンウー氏は歓迎せざるを得なかった」と話した。NLD中央執行委員で、民主派議員らでつくる「ミャンマー連邦議会代表委員会(CRPH)」の委員長を務めるアウンチーニュン氏もこの訪問を疑問視。「スーチー氏らに初の判決が出る前日に、これまでしたことのない行動に出た」とした上で、「政治的な意図があるのは明らかだ」と述べた。

この訪問を疑問視する声は複数あり、「訪問は写真撮影の場でしかなかった」「病床のNLD有力者をいたわることで、国内外に広まっている強硬なイメージを払拭(ふっしょく)しようとした」といった意見が出ている。

国軍は6日、スーチー氏とウィンミン氏に禁錮4年の判決を言い渡した。ミンアウンフライン総司令官は同日、この判決に対して2年の恩赦を与えるよう指示。両氏への判決は禁錮2年に減刑された。

© 株式会社NNA