電動バイクMotoEの2022年暫定カレンダー発表。MotoGP併催で7大会14レース、予選方式が変更に

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)は12月7日、開催4年目となる『FIM Enel MotoE World Cup』(MotoE)の2022年シーズンにおける暫定カレンダーを発表した。

2019年からスタートしたMotoEは、ロードレース世界選手権MotoGPとの併催でヨーロッパを中心に開催されている電動バイクのチャンピオンシップだ。

現在は、イタリアの電動バイクメーカー、Energica Motor Company(エネルジカ・モーターカンパニー)のスーパーバイク『Energica Ego Corsa(エネルジカ・エゴ・コルセ)』のワンメイクで行われており、タイヤサプライヤーはミシュラン、オフィシャルスマートチャージングパートナーはエネル、オフィシャルデーターアクイジションはデロルトが担当している。

しかし、ドゥカティが2023年からMotoEに電動バイクを供給することになるため、エネルジカのワンメイクは来年が最後となる。

2023年からMotoEに参入するドゥカティの電動バイクのスケッチ

そんなMotoEは、初年度には全4戦6レース、2020年は全5戦7レース、2021年は全6大会7レースが開催された。ところが、2022年はすべてのラウンドで2レース制が採用されることになり全7大会14レースが行われる。

開幕戦はヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエト、2戦目はル・マン-ブガッティ・サーキット、3戦目は初開催のムジェロ・サーキット、4戦目はTT・サーキット・アッセン、5戦目はMotoGPも初開催となるフィンランドのキュミリング、6戦目はレッドブル・リンクで、最終戦はミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリとなる。

開催前には、3月7~9日、4月11~13日にスペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで2度、計6日間のテストが実施される。

また、9月21日には、MotoEグランプリ委員会が2022年シーズンに向けた競技規則の変更を発表し、新しい方式が導入されることが決定した。標準開催の際は、金曜にフリー走行1回目、2回目、公式予選が行われ、土曜に決勝レース1、日曜に決勝レース2が行われる。

さらに、公式予選『Eポール』は、単独でのタイムアタックから各10分間のセッションに変更され、公式予選1(Q1)と公式予選2(Q2)が実施されることになった。

Q1にはFP1とFP2の下位10人が出走し、Q2にはFP1とFP2の上位8人がダイレクト進出し、Q1の上位2人を含む計10人が走る。また、Q1からQ2に進む2人はセッションの間に設けられる10分間の休息時間に、マシンの充電が可能となり、追加のリヤタイヤ1本が供給される。

2022年シーズンのMotoEシリーズ暫定カレンダーは以下の通り。

2021年のMotoEチャンピオン、ジョルディ・トーレス(HP Pons 40)

■2022年MotoE暫定カレンダー(2021年12月7日発表時点)

グランプリ サーキット 決勝レース日

スペイン ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエト 4月30日~5月1日

フランス ル・マン-ブガッティ・サーキット 5月14~15日

イタリア ムジェロ・サーキット 5月28~29日

オランダ TT・サーキット・アッセン 6月25~26日

フィンランド キュミリング 7月9~10日

オーストリア レッドブル・リンク 8月20~21日

サンマリノ ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ 9月3~4日

© 株式会社三栄