「PRアワードグランプリ2021」が決定

国立研究開発法人 物質・材料研究機構 が グランプリ受賞

2021年12月7日
公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会

「まてりある's eye」
~若者が人生を変える 物質科学広報プロジェクト~
国立研究開発法人 物質・材料研究機構 が
グランプリ受賞

(公社)日本パブリックリレーションズ協会はこのほど、「PRアワードグランプリ2021」グランプリ審査会を開催し、今年度の「グランプリ」に「『まてりある's eye』 ~若者が人生を変える 物質科学広報プロジェクト~」(エントリー会社:国立研究開発法人 物質・材料研究機構、事業主体:国立研究開発法人 物質・材料研究機構)を選出いたしました。
また「ゴールド」には、「東南アジアの『移動不安』という社会問題を解決するPR装置 『Anti-Virus Mobility』 ~空気清浄技術×配車アプリGrab~」(エントリー会社:(株)博報堂、事業主体:パナソニック(株))、「パラスポーツの普及を通して社会を変革する PaRa Transformation(PX)」(エントリー会社:(株)電通PRコンサルティング、事業主体:(株)電通PRコンサルティング)、「コロナ禍の芸術家を救え! オンライン上のアートの可能性を拡げる『東京藝大アートフェス』の挑戦」(エントリー会社:(株)電通PRコンサルティング/(株)電通/浜島デザイン(株)、事業主体:東京藝術大学)の3エントリーを選出いたしました。同時に、「シルバー」に5エントリー、「ブロンズ」に5エントリー、さらに奨励賞として1エントリーを選出しています。

「PRアワードグランプリ」事業は、優れたPR事例を選考・顕彰することで、PRの普及と発展に寄与することを目的に毎年実施しています。今年度は全73エントリーの応募がありました。

「グランプリ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」を受賞した全14エントリーと奨励賞1エントリーの詳細については下記をご覧ください。

なお、12月14日(火)12時半から表彰式および受賞者によるプレゼンテーションを実施いたします。本年は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からオンラインにてライブ配信を予定しています。

<「PRアワードグランプリ2021」受賞エントリー> (全14エントリー/奨励賞1エントリー)

<グランプリ> 受賞エントリー(1エントリー)

■「まてりある's eye」 ~若者が人生を変える 物質科学広報プロジェクト~
エントリー会社:国立研究開発法人 物質・材料研究機構
事業主体:国立研究開発法人 物質・材料研究機構
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

<ゴールド> 受賞エントリー(3エントリー、エントリー登録順)

■東南アジアの「移動不安」という社会問題を解決するPR装置 「Anti-Virus Mobility」
~空気清浄技術×配車アプリGrab~
エントリー会社:(株)博報堂
事業主体:パナソニック(株)
応募カテゴリー:コーポレート・コミュニケーション

■パラスポーツの普及を通して社会を変革する PaRa Transformation(PX)
エントリー会社:(株)電通PRコンサルティング
事業主体:(株)電通PRコンサルティング
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

■コロナ禍の芸術家を救え!
オンライン上のアートの可能性を拡げる「東京藝大アートフェス」の挑戦
エントリー会社:(株)電通PRコンサルティング、(株)電通、浜島デザイン(株)
事業主体:東京藝術大学
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

<シルバー> 受賞エントリー(5エントリー、エントリー登録順)

■若者の意思をくじく“3つの不”の解消と、投票啓発に挑む「学校総選挙プロジェクト」
エントリー会社:(株)パブリックグッド
事業主体:CCCマーケティング(株)
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

■パンテーン 「#PrideHair」
エントリー会社:(株)マテリアル、(株)グレイワールドワイド
事業主体:P&Gジャパン(同)
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

■不妊当事者の声で新しいあたり前を創る「不妊治療の保険適用」実現に向けて
エントリー会社:(株)オズマピーアール
事業主体:特定非営利活動法人Fine
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

■京都大学オンライン公開講義「立ち止まって、考える。」
~ウィズコロナの社会を見据え、学びの機会をオンラインで共有するプログラム~
エントリー会社:猿人 ENJIN TOKYO
事業主体:京都大学
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

■健康経営の隠れた課題「“みえない多様性”に優しい職場づくりプロジェクト」
エントリー会社:(株)プラップジャパン
事業主体:日本イーライリリー(株)
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

<ブロンズ> 受賞エントリー(5エントリー、エントリー登録順)

■地方創生に「住民を奪い合う」移住施策から、住んでなくても「知恵を分けあう」
新しいかたちの市民(=リモート市民)づくりへ
日本初!自治体が運営する移住の共創型オープンプラットフォーム「リモート市役所」
エントリー会社:(株)オズマピーアール
事業主体:長野県佐久市
応募カテゴリー:コーポレート・コミュニケーション

■花業界からの新提案!
“祝いそびれ”に花贈りを「Okuléte gommen(オクレテゴメン)」プロジェクト
エントリー会社:(株)電通
事業主体:日本花き振興協議会
応募カテゴリー:ソーシャルグッド

■“不安な時代にも「はじめる人」を応援!”
メルカリ初のオーディション開催、体験価値提供へ
エントリー会社:(株)メルカリ
事業主体:(株)メルカリ
応募カテゴリー:コーポレート・コミュニケーション

■「あまらぶ」シティプロモーション~since2013~
エントリー会社:(株)オズマピーアール
事業主体:尼崎市
応募カテゴリー:コーポレート・コミュニケーション

■メルカリの原理原則を明示し、信頼を築く「マーケットプレイスの基本原則」の策定
エントリー会社:(株)メルカリ
事業主体:(株)メルカリ
応募カテゴリー:コーポレート・コミュニケーション

<奨励賞> 受賞エントリー(1エントリー)

■PRをDXして日本の広報を変える - PRオートメーション
エントリー会社:プラップノード(株)
事業主体:プラップノード(株)
応募カテゴリー:その他

<井口 理・審査委員長の講評コメント>

コロナ禍を経ての2回目のPRアワードグランプリは今年も前年とほぼ同数のエントリーをいただき、胸をなで下ろしておりました。昨年同様、危機を機会に置き換えて各種の前向きな取り組みがなされていたようで喜びに堪えません。特に今年のエントリー募集時に「地味な活動でも中長期にわたる真摯な取り組みによって達成される成果もある」と申し上げたところ、単年の話題づくりに留まらない、その積み重ねと継続の力を感じさせる案件が数多く手を挙げてくれました。これもまた他のアワードとは異なる、PRならではの取り組みの特徴を物語るものとして非常に見どころのある内容でありました。

グランプリを獲得した国立研究開発法人「物質・材料研究機構(NIMS)」様の活動は、7年にわたる若者とのリレーション構築の模索の果てに辿り着いた成果をお話いただきました。輸出額で自動車と肩を並べる素材産業ですが若手科学者人口の減少は由々しき問題でした。宇宙やロボット、ITといった領域と比べ地味に思われがちな素材産業に、どう関心を持ってもらえばいいのか、その自問自答の末に研究成果のみに頼らないもう一つの価値である「科学が持つ、人を感動させる力、発見のわくわく感」をフィーチャーし伝えていくことに注力。今や若年層向けのトップメディアとも言えるYouTube上でその魅力を伝えていくプラットフォームが整備されています。自分本位でなく、見る側の視点に立ったコンテンツを準備、加工して提供することで真に楽しませ、記憶に残す。そんなコミュニケーション環境が段々と醸成されていったのだと思います。またそのコンテンツをオープンソースとし、複数の科学館や高校・大学の授業でも活用してもらうなど、まさに重要ステークホルダーをハブにしてコンテンツが行き渡る仕組みが起動し効果を後押ししました。結果、コンテンツの視聴回数はJAXAの10倍を数えるなど、派手目の研究領域にも大きく優る成果を生み出しています。なによりエントリーシートにあった「代理店等の力なしに、すべてを研究所職員のみで遂行した、材料分野の危機感と情熱のみをエネルギーとする自前の長期プロジェクトである」の言葉にやられてしまいました。まさに広報・PRの力を信じ、自らやりきるその覚悟と忍耐力に頭が下がる思いです。プレゼン時の「これが同様の研究機関などに知れわたり、各所が広報・PRに目覚めるそのきっかけになれれば」という言葉に審査団も涙したものです。

私が審査員長を務めてきたこの3年。2019年度グランプリの大阪・茶山台団地がその過疎化に対して住民と共に再生に取り組んだ地域プロジェクトや、2020年度のダブルグランプリ、ダイキン工業様が長年掲げてきた企業スローガン「空気で答えを出す会社」をまさに具現化する活動でコロナ禍に成果を上げた事例と、井之上パブリックリレーションズ様がPR会社の果たすべき役割としてコロナ禍のリスク管理初動マニュアルを無料配布した事例、そして今回。各年の非常に象徴的な取り組みを審査員の方々との徹底議論を通じ、最終的には全会一致で納得感のある選出ができたと自負しています。またそれら事例のエッセンスがしっかりと理解され、引き継がれ、各者のエントリーに見え隠れしていることもうれしい限りです。
日本パブリックリレーションズ協会がこのアワードを主催・継続されている本来的な意味と意義が、これからも果たされることを信じてやみません。毎年言わせていただいておりますが、今年も審査を通じて自身がたくさんのことを学べたことにも感謝しております。

<審査団>
■審査員長[ (敬称略)](
井口 理 株式会社 電通PRコンサルティング 執行役員

■審査団(9名) (敬称略/氏名50音順)
阿久津 聡 一橋大学大学院 経営管理研究科教授
太田 郁子 株式会社 博報堂ケトル 代表取締役社長 共同CEO
岡本 浩之 くら寿司 株式会社 取締役 広報宣伝IR本部長
髙野 祐樹 株式会社 井之上パブリックリレーションズ 執行役員
田上 智子 株式会社 刀 エグゼクティブ・ディレクター ストラテジック・コミュニケーション
河 炅珍 広島市立大学 広島平和研究所 准教授
浜田 敬子 ジャーナリスト 元AERA編集長
松本 理永 株式会社 サニーサイドアップ 取締役CBO
公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会 顕彰委員会
吉宮 拓 株式会社 プラップジャパン 取締役 戦略企画本部長