中東の新進アーティストのオリジナルアート作品がレーシングカーのカラーリングに

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【アブダビ(アラブ首長国連邦)2021年12月6日PR Newswire=共同通信JBN】
*VUSE(注1)とマクラーレン・レーシングが2021年アブダビグランプリに向け、世界初の試み

新進気鋭のアーティストが、地球上で最速のキャンバスに描いた作品で世界の注目を集めている。

マクラーレン・レーシング(McLaren Racing)は6日、2021年フォーミュラ1(F1)エティハド航空アブダビグランプリに向け、長年のパートナーである世界No.1のベイプ(電子たばこ)ブランド(注2)Vuseと協力し、アラブ首長国連邦(UAE)在住の新進気鋭の女性アーティストにカラーリングのクリエーティブ・コントロールを委ねた一度限りのカラーリングを発表した。

マクラーレン・レーシングの2021年アブダビ大会のカラーリングは、グランプリ(Grand Prix(TM))のカラーリングにオリジナルのアート作品が採用される初のケースとなり、中東の女性アーティストにこの種の機会が与えられるのも初めてである。アーティストのRabab Tantawy氏は、調和、コミュニティー、伝統への熱い思いからインスピレーションを得て、マクラーレン・レーシングの象徴であるパパイヤオレンジとブルーの配色に彼女のヌビアン・シリーズ(注3)を組み込んだカラーリングのアート作品を創り上げた。

Tantawy氏は、芸術愛に突き動かされ、油絵のような伝統的な表現手段から、スプレーペイントなどの現代的アプローチまで、様々な芸術技法を独学で身に付けた。今回のカラーリング作品は、Tantawy氏が描いてきたヌビア人像をモチーフに、共生と「世界はひとつ」という、Tantawy氏がキャンバスの内外で探求に情熱を傾けてきた2つのテーマを表現している。

自動車メディアデザイナーのDavide Virdis氏の協力を得た、Tantawy氏のカラーリング作品は、草の根のクリエーティブな才能にモータースポーツで前例のないチャンスを提供する、Vuseが最近発表したDriven by Changeイニシアチブの一環である。

Rabab Tantawy氏は、以下のようにコメントしている。
「このような機会を与えられるとは想像もしていなかった。レースファンの家系に生まれた私にとって、自分のオリジナル作品をレース場で目にすることは、私のキャリアの中で最も信じられないことの1つで、中東の女性アーティストとして初めてそれができたのは、さらに驚くべきことだ」

「中東の無名なアーティストにチャンスとプラットフォームを提供することには、私も情熱を傾けている。今回、VuseのDriven by Changeイニシアチブの最初のクリエーターに選ばれたことが、モータースポーツ界で新進気鋭のクリエーティブな才能が、自分たちの作品、情熱、価値観を世界の舞台で披露する先駆けとなってほしい。他の人たちの、このような瞬間にも立ち会えるよう期待している」

Driven by ChangeイニシアチブでVuseは、マクラーレン・レーシングとのパートナーシップを生かし、取り上げられることの少ないそれ以外のクリエーターにも、自分の作品や情熱を様々なプラットフォーム上で表現の機会を提供していく予定。世界中のクリエーターに、アブダビでのTantawy氏のような機会を提供し、モータースポーツの世界に変革をもたらしてもらう意向である。

BATのブランド構築グループ責任者John Beasley氏は「われわれは、クリエーティブな世界の人材やスキルの多様性をさらに高めるため、才能ある人々へのサポートや機会の提供に力を入れていきたいと考えている。Tantawy氏は、多様性と共生に対する情熱とアブダビのサーキットを変える芸術的スキルを備えており、このプログラムの立ち上げに協力してくれた素晴らしい才能の持ち主だ。モータースポーツだけでなく、クリエーティブ業界全体に影響を与え続けるため、今後もTantawy氏と協力していきたい」とコメントした。

同イニシアチブは、まだ知られていないクリエーティブな才能をたたえるためにVuseが継続している野心的取り組みの一環で、マクラーレン・レーシングと協力して、彼らの作品に元気を与えるチャンスを見出し、多様なバックグラウンドを持つクリエーターを多くの人に紹介するのが狙いである。Tantawy氏の作品は、12月12日、日曜日に開催される今年の最終戦フォーミュラ1(F1)エティハド航空アブダビグランプリに登場、ランド・ノリス(Lano Norris)、ダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)の両選手がTantawy氏の作品をシーズン最終戦のコースで走らせる予定。

Vuseはこれまでも、モータースポーツでクリエーターとコラボしており、今年初めに開催されたファイアーストーングランプリ(Firestone Grand Prix(TM))の「Vuseデザイン・チャレンジ」では、セントピーターズバーグのアーティスト、Ya La'ford氏がインディカーにペイントを施した。

Vuseは、ストリートウエア・ブランドUndefeated(アンディフィーテッド)とも提携し、2021年のインディアナポリス500に出場したNo.7 Vuseアロー・マクラーレンSPシボレーの特注カラーリングをデザインした。

Tantawy氏のストーリーの詳細については、Vuse (https://www.instagram.com/vuse.worldwide/?hl=en )およびTantawy氏(https://www.instagram.com/rababtantawy/?hl=en )のソーシャルチャンネルを参照。「Driven by Change」構想の詳細やクリエーターの参加方法については、2022年に発表の予定。

編集者へのメモ

▽BATについて
BATは、より楽しく、リスクの少ない成人消費者向け製品の選択肢を増やし、事業の健康への影響を低減することで「A Better Tomorrow(より良い明日)」づくりを目指す、大手マルチカテゴリー消費財企業である。同社は、可燃性たばこが深刻な健康リスクをもたらすこと、そして、これらのリスクを回避する唯一の方法は、たばこを吸わない、あるいはやめることであると、引き続き明確にしている。BATは、喫煙を続けたい人々に、科学的に実証されたリスクの低い代替品に完全に切り替えるよう奨励している(注1)。この実現のため、BATは真に消費者中心のマルチカテゴリー消費者製品企業への転換を進めている。BATは、180を超える国々で5万3000人超の従業員を雇用し事業を展開、43の市場に1100万の販売拠点と45の工場を置いている。BATの戦略的ポートフォリオは、世界的なたばこブランドと、幅が広がりつつあるリスクを低減した(注1)新カテゴリーのたばこ、ニコチン製品や従来からの不燃性たばこ製品で構成されている。これらの製品には、ベイパー(電子たばこ)、加熱式たばこ製品、たばこなしのニコチンパウチを含む最新の経口製品、およびスヌース(無煙たばこ)や湿性嗅ぎたばこなどの従来からの経口製品が含まれる。当社の不燃性製品の消費者数は2020年、前年比300万人増の1350万人となった。BATグループの2020年の収益は258億ポンド、営業利益は99億ポンドだった。

(注1)エビデンスの重みに基づく、喫煙からの完全な切り替えを想定。これらの製品にはリスクがないわけではなく、依存性がある。

(注2)米国、カナダ、フランス、英国、ドイツにおけるベイパーの推奨小売価格(ベイパー部門の小売売上の合計)からVype/Vuseが推計した、金額ベースのシェアに基づく。これら5市場は、2021年6月から7月の間に世界のクローズド・システムの電子たばこNTOの推定77%をカバーしている。

▽マクラーレン・レーシング(McLaren Racing)について

マクラーレン・レーシングは、1963年にニュージーランドのレーシングドライバー、Bruce McLaren氏によって設立された。1966年に初めてフォーミュラ1(F1)レースに参戦して以来、マクラーレンは20回のF1世界選手権優勝、180回以上のF1グランプリ優勝、初挑戦でのル・マン24時間レース優勝、3回のインディアナポリス500優勝を重ねてきた。マクラーレン・レーシングは現在、世界ではフォーミュラ1、米国ではインディカー・シリーズに参戦。チームは、2021年FIAフォーミュラ1世界選手権をランド・ノリス、ダニエル・リカルドの両選手で、2021年インディカー・シリーズを、アロー・マクラーレンSPのドライバー、パト・オワード(Pato O'Ward)、フェリックス・ローゼンクヴィスト(Felix Rosenqvist)の両選手で戦っている。マクラーレンは、10年前にF1チームとして初めてカーボンニュートラル認証を受け、直近では2021年2月にカーボン・トラスト・スタンダード賞の保持に成功した。また、2013年にはFIA Instituteの環境賞を受賞した初のチームとなり、一貫して3つ星レベルを維持している。

マクラーレン・レーシングは2022年、気候変動の影響に焦点を当てた革新的なオール電化オフロード・レースシリーズ「エクストリームE」にチームを参戦させ、モータースポーツの新たなカテゴリーに参入する。

▽Rabab Tantawy氏について
(注3)本シリーズでRabab Tantawy氏は、ヌビアの文化を研究対象とすることで、伝統やコミュニティーとつながろうとする人間の本質を探求している。1971年、カイロ生まれのRabab Tantawy氏は、母親が絵を描き、創作するのを見て育った。最初から芸術的なキャリアを追求したわけではなかったが、常に芸術に興味を持ち続け、油絵のような非常に伝統的な表現手段から、スプレーペイントのような現代的なものまで、様々な技法を独学で身に付けた。

Tantawy氏は、芸術に専念することを決めてから、いくつかの展覧会に参加する一方、ストリートアートにも積極的に取り組んできた。

同氏は、様々な媒体を使って、彼女の作品の根底にある真面目なコンセプトに遊び心を加えた作品を生み出してきた。彼女が最も重視しているテーマは、調和、コミュニティー、伝統である。

こうしたテーマに政治的な観点からアプローチするアーティストが多いが、Tantawy氏はそのギャップを埋め、普遍性というレンズを通してこうしたテーマを表現しようとしている。

Tantawy氏は直感的なアーティストである。彼女は下絵を描かず、キャンバスを直接ダウンロードのサポート役に使用している。最終的な結果に対する期待はない。ある意味、結果は創作のプロセスそのものなのである。Tantawy氏の作品の柱は線と色である。抽象画であれ、具象画であれ、同氏の作品は線から始まる。線は骨格として機能し、作品制作のプロセス全体に影響を与える。柔らかく流れるような線であれ、角ばった強い線であれ、このステップが作品のリズムを決める。多くのアーティストが限られたカラーパレットで作品を作ることを選択している中、Tantawy氏は同じシリーズの中で、古典的なアースカラーから強烈なネオンカラーまで、媒体を切り替えるのと同じような容易さで切り替えている。

Photo - https://mma.prnewswire.com/media/1702135/BAT_Rabab_Tantawy.jpg

ソース:BAT