妊娠をきっかけに自分のキャリアを考えるように
ずっとなりたかったCA（客室乗務員/キャビンアテンダント）という仕事。それなりに楽しんで仕事をしていましたが、長男の妊娠をきっかけに産休に入り、自分のキャリアを考えるようになりました。
子供が産まれたら、「保育園へのお迎えは誰が行く？」問題に直面します。
特にうちの場合は近くに両親が住んでいるわけでもなく、主人の仕事が忙しく、彼が私の代わりに早く帰ってお迎えに行くなんて想像ができませんでした。
私の仕事が時間も曜日も不規則な仕事だったので、たくさん主人に頼ることになると思うと、やっぱり復帰は考えられず、もしかしたら辞めないといけないかもしれないと思うようになりました。
なぜ女性ばかりが我慢しないといけないのか、私は仕事を続けたい。という気持ちも正直ありましたが、次第に考えを変え、新しいキャリアを築くには、またずっと続けられる仕事をするには、なるべく早く切り替えたほうがいいかもしれないと思うようになり、CAの仕事の退職を決意しました。
アイシングクッキー認定講師の資格を取得。自宅で教室開講
そこで、子育てをしながら、自分の好きな時間で上手に働くための方法を考えるようになりました。
最初はお教室の講師として自宅教室を開業することを考え、アイシングクッキー認定講師の資格を取得しました。ちょうど子供にも可愛いクッキーを作ってあげたかったので、なんとなくはじめたことでした。
お菓子作りも得意な方でもなく、何もかもが初めての体験でしたが、子供を妊娠中のうちになるべく多くの準備をしておきたくて、苦手なPC作業にも向き合い、HPを自分で作ってみたり、ブログを開設したり、レッスンのメニューを考えたり......
そのころはとにかく一生懸命様々なことに挑戦していました。
その甲斐あってか、多くの生徒様に通って頂けるようになり子育てをしながらレッスンをして、新しい仕事として確立ができてくるようになりました。
アレルギーのある子供にも楽しんでほしいという想い
ただ、レッスンをしながら合成着色料を入れて着色したクッキーについて疑問を持つようになり、子供に本当に安心して食べさせられることができるのか疑問に考えるようになりました。
せっかく手作りするクッキーに合成着色料を入れるのだったら、もっと安心して食べることのできる材料で作りたいという想いが強くなりました。
また、レッスンをして多くの生徒様とお話して気が付いたことは食物アレルギーを持っている子供が多いということでした。
うちの子供は乳製品が食べられない、卵、小麦アレルギーがある......など多くの声を聴き、そんな子供たちにもみんなと同じように華やかなおやつを食べてほしいと思うようになりました。
新しい和菓子「あんこのお花」の開発
そこで、目をつけたのが少しづつ流行ってきていた「あんフラワー」。
「あんフラワー」とはあんこでお花を作る技術ですが、あんこには卵、小麦、乳の３大アレルゲンが入っていないという特性を生かし、合成着色料ではなくお野菜やお茶のパウダーで着色したおはぎやグルテン・乳フリーのケーキの上にデコレーションをすることで、多くの方に受け入れてもらえるのではないかと日々開発に励みました。
新しく『あんこのお花®』のレッスンを始めると、大変多くの方にご好評いただき、アレルギーを持つママに共感していただいたり、何より見た目が美しい新しい和菓子に惚れ込んで、自分でもびっくりするほど多くの方にレッスンに来ていただけるようになりました。
「あんこのお花」のレッスンを始めて半年経ったころ、おはぎ専門チェーン店さんよりお声かけ頂き、コラボレーション商品を開発することとなりました。
今まで積んできたキャリアとは別のことがどんどん進んで、自分に成し遂げられるのか不安なこともありましたが、多くの方にサポート頂き、なんとか形になっていきました。
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「和なはアートフード協会」設立へ
あんこのお花のお教室を始めて1年ほど経つと、私の教室から多くの認定講師さんが誕生し、認定講師さんも楽しそうにあんフラワーレッスンを始めるようになりました。
講師同士のつながりや、皆さんが楽しそうな姿を見て、この新しい和菓子とこの仕事はもっと広げるべきだと確信し、組織化することでより皆さんが活躍しやすい状況になるのではないかと考え、思い切って「和なはアートフード協会」を設立しました。
まだ協会は設立したばかりですが、私の住む関東にとどまらず、関西支部ができるほど全国の方に楽しんでいただいています。
まだまだ発展途中の段階ですが、どこまで広まるのか、私もまだわからずとてもワクワクしています。
現在は、もともと教えていたアイシングクッキーも卵・乳・小麦・白砂糖不使用のヴィーガン対応のアイシングクッキーに切り替え、どなたでも安心して召し上がっていただけるヘルシーなアイシングクッキーに変更しています。
昔は小さな自宅教室で細々とレッスンをしていましたが、今は多くの認定講師さんにたくさん助けていただき、力を合わせてみんなで協会を作っているという感じでとても楽しいです。
まだ自分のキャリアが定まっていない時は、復帰をする同期や、自分の職場に戻っていく人たちをうらやましく思っていたし、こんな日がやってくるなんて思ってもみませんでした。
子育てのために自分のキャリアをあきらめざる得ない方もたくさんいらっしゃると思います。
今思うのは、子供を産んでから新しいことを始めても遅くないと思いますし、長い人生、いろいろなことに挑戦することも悪くないかなと思う次第です。これからももっとたくさんのことに挑戦していきたいと考えています！
今、キャリアに悩んでいる方へ、少しでもこの経験が参考になれば幸いです。
和なはアートフード協会HP
和なはアートフード協会Instagram
https://www.instagram.com/wanaha_official/
