日知屋小トイレに生理用品 無償で配備、持ち帰りも

生理用のナプキンが設置された日知屋小のトイレ

 日向市・日知屋小(薄木修校長、177人)の女子トイレに生理用品が設置された。家庭環境により生理用品が買えない「生理の貧困」の解決を目指しつつ、児童に生理を正しく理解してもらいたいとしている。
 保護者2人が発案し、県北で社会問題の解決に取り組む「宮崎ソーシャルフェス実行委員会」(原田いくみ代表)の助言を受けて準備を進めた。学校に生理用品を寄付する任意団体「レッドボックスジャパン」(東京)からナプキンの提供を受け、校舎内の全女子トイレの個室に設置。自由に使用でき、持ち帰りもできるようにしている。
 設置に伴い6日、高学年を対象に原田代表の講話があった。原田代表は「生理は恥ずかしいという気持ちが、相談する障壁になる。オープンに話し合える雰囲気をつくってほしい」と呼び掛けた。6年林香凛さん(12)は「ナプキンを落としたり忘れたりしても安心」。壹岐真都君(12)は「生理で苦しんでいる友達がいたらそっと声を掛けたい」と話していた。
 児童の中には生理を恥ずかしがって登校を嫌がったり、教室と違う階のトイレを使ったりする子もいるという。同校の熊本彩音養護教諭は「男子を含めたみんなで支え合い、安心して過ごせる環境を整えたい」。PTA副会長の横山友梨子さんは「子どもたちが生理を迎えたときの不安解消につながれば」と願いを込めた。

© 株式会社宮崎日日新聞社