個性あふれるAndroidスマホ 機種選びで注目すべき「7つのキーワード」

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日本ではiPhoneの人気がきわめて高く、日本のスマートフォン市場では60~70%ものシェアを持つといわれています。対するAndroid陣営ですが、iPhoneにはない個性的な装備や機能を備えた機種が続々と登場し、話題を集めています。そこで、各社のスマートフォンに詳しいケータイジャーナリストの石川温さんに、最新モデルのトレンドを表す7つのキーワードとともに、いま注目の個性派Androidスマートフォンを紹介してもらいました。

【個性的デザイン】バルミューダ「BALMUDA Phone」

トースターや扇風機などが人気の家電メーカー「バルミューダ」がスマートフォンに参入した。同社の寺尾玄社長は「今のスマートフォンがあまりにも画一的になってきた。iPhoneとAndroidで種類の違いはあれど、私にはほとんど同じに見える。スマートフォンの世界では選択の自由がない。今のスマートフォンの画一性はiPhoneのせいだ」と語り、ほかにはないスマートフォンとして「BALMUDA Phone」を開発したという。

BALMUDA Phoneのデザイン、スペック、価格には賛否両論の声が上がっている。ただ、家電メーカーがスマートフォンに参入するというチャレンジはぜひとも応援したい。

Androidというグーグルが作ったプラットフォームがあるおかげで、さまざまなメーカーがスマートフォンに参入できている。バルミューダのようなスマートフォン開発の経験がない企業も参入できるのは、Androidがあるからこそだ。

バルミューダの寺尾社長は「スマートフォンが画一的になってきた」と語るが、それはiPhoneだけの話であり、Androidはまさに「多様性」の世界だ。価格やスペック、デザイン、機能など、世界中のメーカーの製品から「自分にあったスマホ」を探せる楽しさがあるのがAndroidの魅力である。

【折りたたみ】Galaxy「Galaxy Z Flip3 5G」「Galaxy Z Fold3 5G」

機能に特化したスマートフォンが増えているなか、確かに「見た目」という点においては画一的なところもあるかもしれない。見た目としては、「大画面の細長い板」という点においては、どの機種も似たり寄ったりなのは間違いない。

そんななか、「折りたたみ」で業界をリードしているのがGalaxyだ。

「Galaxy Z Flip3 5G」は、まるでひと昔前のケータイのようにディスプレイを縦に折りたたむことができる。「Galaxy Z Fold3 5G」は横に折りたたむことができ、開けばタブレットぐらいの大きさのディスプレイが現れる。

折りたたむことでコンパクトに持ち運べる一方で、YouTubeやNetflix、電子雑誌などを見たり読んだりするときは大画面で楽しめる。

最近は、コロナ禍でビデオ会議する機会が毎日のようにあるが、Galaxy Z Flip3 5GやGalaxy Z Fold3 5Gであれば、机の上に置き、ちょっと折りたたむことでインカメラで自分を映すことができる。何もなくても安定して机の上に置いておけるのは意外と便利だったりするのだ。

もちろん、折りたたみスマホなんてまだまだごくごく一部の人しか持っていない。最近、韓国ドラマや日本のドラマでもチラッと登場しているが、周りの人よりも先に持てば「自慢アイテム」として見せびらかすこともできそうだ。

【ペン入力】Galaxy「Galaxy Z Fold3 5G」

折りたたみが特徴的なGalaxy Z Fold3 5Gは、今回から「Sペン」というペン入力に標準で対応した。これまで、Galaxyは大画面モデル「Galaxy Noteシリーズ」がペン入力対応モデルとして個性を放っていたが、今年からGalaxy Z Fold3 5Gが大幅に進化してペンが使えるようになったのだ。Sペンは、まるで鉛筆とノートを使うように手書きでスムーズにメモが取れることもあり、ビジネスの現場でのメモや、さらにはちょっとしたイラストや地図を書くというのにも最適だ。

タブレット端末でもペンでの手書きはできるが、携帯性とペン入力を兼ね備えたデバイスとしてGalaxy Z Fold3 5Gが注目の存在になるだろう。

【AI】Google「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」

スマートフォンでよく使われる機能といえば「カメラ」だろう。ここ最近、スマートフォンのカメラ機能がAIによって色合いやボケ具合などを調整し、SNS映えする画像に仕上げる機種が増えている。

AIを使ったスマートフォンで最強といえるのが、グーグルの「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」だ。グーグルが自社で開発したチップ「Tensor」を搭載し、さまざまなAI処理で他社と差別化を図っている。背景をぼかすポートレートや写真に動きを与えるモーションモードに加え、背景に写ってしまった人物や電線などをあとからきれいに消せる「消しゴムマジック」など、AIのチカラによって写真を美しく、さらに失敗もなくしてしまうのだ。

これまでグーグルがクラウドで培ったAI処理能力をTensorに搭載することで、瞬時にAI処理が可能となった。もちろん、AIが働くのはカメラだけではない。会議などで人がしゃべっている音声をリアルタイムにテキストに文字起こししてくれたりと、Pixle 6/6 ProはAIが載っているからこその機能が満載なのだ。

【1インチセンサー】シャープ「AQUOS R6」、ライカ「Leitz Phone 1」

カメラの画質をAIの知力だけではなく「チカラ技」によって向上させるメーカーが相次いで登場している。

シャープは、ドイツの老舗カメラメーカーであるライカと手を組んで、1インチセンサーを搭載した「AQUOS R6」を発売。ライカも、AQUOS R6をベースとした同社初のスマートフォン「Leitz Phone 1」を投入している。

1インチセンサーは、これまでソニーのハイエンドコンパクトデジカメなどに搭載されており、スマートフォンの画質と比べても圧倒的に高画質であった。スマートフォンに1インチセンサーを載せたくても、部品が大きく困難とされていた。シャープとライカは、レンズを独自に開発することで1インチセンサーを載せることに成功。スマホとは思えない画質を手に入れることができた。

【プロ向けカメラ】ソニー「Xperia PRO-I」

そんなシャープに対して「絶対負けない」と意気込んで新製品を投入してきたのがソニーだ。

「Xperia PRO-I」でも、ソニー製の1インチセンサーを搭載。操作性や使い勝手は、同社のデジカメ「α」の流れを汲むなど、カメラファンが喜びそうな機能が満載となっている。AQUOS R6やLeitz Phone 1は、1インチセンサーを目一杯使うことで高画質な撮影を可能にしているが、動きの速い被写体のピントが合わせづらいといった弱点があったりする。Xperia PRO-Iは、1インチセンサーをあえてすべて使わず「いいところ取り」をして、画質と高速AFを両立している。風景など止まっている被写体ならAQUOS R6やLeitz Phone 1、動く被写体ならXperia PRO-Iが強い、といった棲み分けになっている。

Xperia PRO-Iでは、オプションとして3.5型のモニターも用意されており、Vlog(ビデオブログ)やYouTubeでの自撮りも1インチで撮影できるのが魅力だ。

【ゲーミング】ASUS JAPAN「ROG Phone 5s PRO」

スマートフォンでゲームを楽しむ人が多いなか、ゲームに特化したスマートフォンも相次いで発売されている。

パソコンメーカーであるASUS JAPANは「ROG」というゲーミングパソコンを出しているが、そのスマートフォン版として「ROG Phone 5s PRO」を投入している。同機種は、画面を書き換えるスピードが速いのが特徴。画面を指で操作する際、反応が鈍ければ、それだけ敵に負けてしまう可能性が高い。反応速度を徹底的に速くすることで「勝負に負けない」スマートフォンにしているというわけだ。さらに、チップを冷却する外付けのファンを設けることで、CPUを10度近く温度を下げる放熱効果により、ゲームを安定して戦えるようになっている。

世間ではダイバーシティとか多様性とか言われているが、まさにAndoridはそれぞれのメーカーが個性をぶつけあって競っている状態だ。まさにAndroidのなかに、人とは違う自分に最適なスマートフォンが見つかるかもしれない。