EU、22年に欧州で36億回分のコロナワクチン生産見込む

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[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州連合(EU)が、2022年に全世界で200億回分超を生産する新型コロナウイルスワクチンのうち、EU域内の工場で36億回分を生産することを見込んでいる。EU高官2人が8日、明らかにした。

EUのデータによると、EU諸国では人口の70%近くがワクチンを接種済みで追加接種(ブースター接種)を進めている。一方、アフリカで接種を受けたのは7%に過ぎない。

EU高官は報道陣への説明で「われわれは必要な量より多く欧州で生産する」と表明。EUが域内で必要とする量より多く生産しているため、EU域内で追加接種をすることはワクチンを世界中で受けさせる目標と矛盾しないと言及した。

高官は、EUの工場で22年に新型コロナワクチンを36億回分製造する予定で、今年の約30億回分から増えるとして「これは、われわれの域内人口にワクチンを受けさせ、追加接種させるのに必要な量をはるかに超えている」と説明した。

この高官はワクチンのメーカー別の内訳は明らかにしなかった。

欧州でこれまでに最も多く生産しているのは、米ファイザーとドイツのビオンテック。EU域内に工場を持つ他のワクチンメーカーには、英アストラゼネカ、米モデルナ、米ジョンソン・エンド・ジョンソンがある。

米ノババックスもEUで生産能力を持っており、近いうちに欧州でのワクチン提供を始める見通し。

別の高官によると、新型コロナワクチンの世界生産量が22年には200億回分を超えるとEUは推計しており、中国とロシアのワクチンメーカーの生産能力が拡大しているのが要因という。

EUのデータによると、12月までにEU加盟国はワクチン接種率の低い国に約3億5000万回分のワクチンを寄付しており、その大部分についてはワクチンの公平な分配を目指す国際的枠組み「COVAX」に提供した。

ただ、EU高官の1人によると、受け入れ国の規制やインフラの問題から実際に供給されたのは約1億2000万回分にとどまっている。

また、EUが寄付したワクチンの一部は保存期間が短いとし、寄付先や受け入れ国については詳しく明らかにしなかった。