「ゴジラ寄席」で1950年代にタイムスリップ 初代映画×古典芸能

映画「ゴジラ」(1954年公開)の上映に合わせ、映画制作エピソードにちなんだ講談と落語を上演する「ゴジラ寄席 in OSシネマズ -ゴジラにかける特撮の未来-」が8日、兵庫県神戸市のOSシネマズ神戸ハーバーランドで開催された。出演した講談師・旭堂南龍と落語家・桂紋四郎は臨場感あふれる話術で会場を盛り上げた。

「ゴジラ」上映前の映画館で、スクリーン前に高座が設けられ、1950年代の「ゴジラ」制作陣の様子と一般家庭の場面が交互に演じられた。講談は、有川貞昌氏や円谷英二氏ら制作に携わった人々の苦労や熱量を表現。落語では、プロ野球選手・吉田義男の活躍話などで一般家庭の様子を浮かび上がらせ、「ゴジラ」が生まれた当時の世相を多面的に表した。

「初代ゴジラ公開時の空気感で見てほしい」がコンセプト。上演前、旭堂は「タイムスリップができたらうれしい」と意気込み。台本を担当した紋四郎は、特撮怪獣映画の制作に挑んだ人々の歴史に感動したと話し「おもろいなと思ってもらえると思う」と自信を見せた。「ゴジラ寄席」は、12日も同所で開催される。

今年11月にはオンラインで「モスラ寄席」を行うなど、演目のバリエーションも増えた。企画担当者は、ゴジラシリーズの寄席について「今後の展開も検討中」と話していた。

(よろず~ニュース編集部)

© 株式会社神戸新聞社