カヤックに乗って眺める景色は、陸や空から見るモノとは当然異なります。春夏秋冬、それぞれの季節で楽しむことができるため、普段の生活では味わうことのない発見が!今回は、カヤック購入を検討されている初心者の方に向けて、車載方法から自宅での保管...さらに必要なギア等を含めまとめました。さらに関東周辺のおすすめスポットを実際に訪れた様子も交えながら紹介します。
カヤック購入前に検討! 用途(目的)・サイズ感・仕様(タイプ)・保管・持ち運びを考える
初心者の方がカヤックを選ぶ場合の大きなポイントとして「用途(目的)」「サイズ感」「タイプ」「保管」「持ち運び」をまず考えなければなりません。(実際に筆者もそうでした)
【用途(目的)】川下りをしたいのか、湖など流れが穏やかな場所で水上散歩をしたいのか、海で使いたいのか...などシーンを想定
【サイズ感】艇が長くなるほど直進性能は高く、回転性は悪くなります。また、重くなれば強度は増しますが、取り回しが悪くなる。また、持ち運びにも関わってきます。
一般的なカヤックの長さは約3m~4m程度が多いのですが、5mを超えるモノもあります。横幅は70~80cmが一般的。
【仕様(タイプ)】ハードタイプ(リジットタイプ)と呼ばれる組み立て不要のモノやフォールディングタイプのような組み立て分解が可能であったり、折り畳みができるモノ、さらに空気を入れて膨らませるインフレータブル仕様のものに分けられます。
【保管】ハードタイプを購入した場合の保管場所の確保が必要。
【持ち運び】ハードタイプ(リジットタイプ)を購入し、車のルーフキャリアで運ぶ場合、「積載物の長さは、車の全長1.1倍まで」という積載制限があります。カヤックの全長が車の長さを超える場合は許可申請が必要になる点に注意しましょう。
上記の点を考えた上で、筆者が2年前に購入したのが「Perception(パーセプション)」というブランドの「トライブ」というモデル。
レクリエーション目的のハードタイプ(リジットタイプ)でシットオンカヤックです。
※「シットオン」とは、カヤックの上に座るタイプです。
【サイズ】全長:287cm /最大幅:79cm /高さ:41cm
【総重量】21kg
【最大積載量】136kg
【材質】リニアポリエチレン
当時5歳の息子も一緒に楽しめるように、車から降ろしたらすぐ利用できるリジットタイプを選びました。
以下の記事でも筆者のカヤックについて詳細を紹介しておりますので是非チェックしてくださいね。
ちなみに、筆者が愛用しているリジットタイプは、組み立て等をする手間はかかりませんが、本体をそのまま車に乗せて運搬しなければならないため、ルーフキャリアが必要になります。
メーカーによってさまざまなタイプのものがありますが、まずは愛用している車に合うものを選ぶ必要があります。
ちなみに、筆者は事前にカー用品を取り扱う量販店(ちなみにオートバックス)で相談してから購入しました。
走行中にカヤックを固定しているバンドが緩んだりしては危険なので、ベルトがねじれていないか、しっかり固定されているかなど注意しながら装着します。
詳細は取り扱い説明書に記載があるので、事前によく読み取り付けましょう。
ルーフキャリアさえあれば、我が家のようなコンパクトカーでも難なく運搬できますよ。
車に載せる際、多少手間はかかりますが、慣れれば数分でできるようになります...とはいえ、女性が1人でカヤックを持ち上げるのは結構重労働。
筆者が1人でやるのはなかなか厳しいというのが正直なところです。しかし、夫は問題なく1人で装着しているので、男性であれば問題ないでしょう。
自宅で保管する際も場所を取るので、その点は事前に考慮しておかなければなりません。
カヤックを購入する際は、実物を確認するのが一番です。店舗に出向いてスタッフのアドバイスを受けることをお勧めします。
リジットタイプのカヤック保管はレンタル倉庫利用も視野に入れる! 紫外線対策も忘れずに
前述したように、リジットタイプ(組立の必要のないタイプ)は大きくかさばるので、保管場所を準備する必要があります。
室内ガレージのある人は以下のようなハンガーラックを利用して天井から吊り下げて保管することができますが...(羨ましい限りです)
筆者の場合、自宅の壁面に水平に置いて保管しています。
直射日光が当たると紫外線によりカヤック本体が劣化するので、出来るだけ日陰を選び、水平な場所に置くようにしています。さらにカビ対策や、ペットからの保護用にカバーをかけています。
保管する場所がない場合は、レンタル倉庫を利用したり、組立式のカヤックを選ぶことで場所を取らずに収納することができますので検討してみてはいかがでしょうか。
カヤック本体購入だけではNG! パドル・ライフジャケット・スマホ防水ケースは最低限必要
カヤック本体だけを購入しただけではすぐには利用できません!パドルやライフジャケット、スマホ防水ケース等、最低限必要な道具を紹介いたします。
カヤックパドル
進んだり、方向転換する際などに必要になるのが「パドル」。長さや大きさ、材質などはさまざまですが、目的に応じて自分にあったものを選びましょう。
ライフジャケット
流れが穏やかな場所だからと言っても油断は禁物。もしものときのためにライフジャケットは身体にフィットしたものを必ず装着しましょう。
スマホ防水ケース
スマホは写真を撮る際に利用するだけではなく、いざとなった時に救助の連絡が取れるよう持参することをお勧めします。その際は必ず防水ケースに入れておきましょう。
その他、ちょっとした荷物は防水バッグへ...さらに動きやすいマリンウェア&シューズ、帽子なども必要になってきます。
カヤックを調達して実践! 「行き先」と「走行ポイント」の計画を立てる
カヤックを購入またはレンタルしたら、まずは「行き先」と「走行ポイント」の計画を練りましょう。
1. 行き先(場所)を決める
カヤックができる場所は「湖」・「川」・「海」ですが、初心者の方は、流れの少ない場所を選びましょう。また、カヤックを出艇しても良い場所なのかどうか必ず確認する必要があります。
場所によっては無料で出艇できますが、料金がかかったり出艇禁止の場所もありますので注意が必要です。
さらに、近くに駐車場はあるのかどうかも合わせて確認しておくと安心です。
駐車場から出廷場所まで距離がある場合、車でカヤック本体を出廷場所の近くで降ろせるかチェックしておきましょう。
1人で行くのが不安な方は、各施設で開催しているカヤックツアーなどに参加するのもおすすめ。
筆者も何度かカヤックツアーに参加していますが、カヤックの乗り方だけでなく、大自然の中、生息している動植物やその場所の詳しい情報を教えてくれたりするので面白いですよ。
2. カヤックで走行するポイントを決める
湖や海の場合は、カヤックに乗り始める場所と降りる場所が同じ場合が多いですが、川の場合は流れに乗って進むので、出廷場所が異なることもあります。
どんな経路で進むのかを事前に検討しておきましょう。
防水バックに入れた携帯電話は必ず持参し、GPSなどを付けておくと安心ですよ。
筆者も実際に体験!カヤックしたい関東周辺おすすめスポット「たまよど湖」「長浜海岸」
筆者が去年(2020年)、今年(2021年)とそれぞれ別の場所で水上散歩した、関東周辺のおすすめスポットを紹介します。
その前に...TV「おぎやはぎのハピキャン・シーズン23」では「西湖・湖畔キャンプ場」でデカトロンのインフレータブルカヤックに乗って楽しんでいましたのでチェックしてみてくださいね。
1.たまよど湖(埼玉県寄居町)
東京湾から約100㎞上流に位置し、荒川本流にある「玉淀ダム」でできた人工湖「たまよど湖」。
長さ約4km、湖の周りにはコナラ、クヌギ、ケヤキ、カエデなどの植物が多く、紅葉シーズンにもおすすめの湖です。流れも緩やかなため、初心者の方でも安心かと思います。
カヌーリゾート玉淀さんから出廷することができます。
駐車場は2か所あり、出廷場所の近くの駐車場が満車でも、出廷場所の近くでカヤックをおろすことができます。
また、「カヌーリゾート玉淀」さんでは、カヤックツアーも開催しています。
【カヌーリゾート玉淀】
住所: 埼玉県大里郡寄居町金尾633
電話:080-1125-5458
公式HPはこちら
去年(2020年)、筆者は紅葉の時期に行ってきました。
カヌーリゾート玉淀さんで出艇料金をお支払いして、スタート!
出廷場所からまず橋を目指します。
2.長浜海岸(神奈川県横須賀市)
海でカヤックを楽しみたいという方には神奈川県横須賀市の長浜海岸がおすすめです。正式名称は「ナガハマ」ですが、地元の人たちは「ナハマ」と呼んでいるそうです。
広々とした砂浜で水の透明度もあり、波が穏やかで漕ぎだしやすい海岸。1年を通じてマリンスポーツのスポットとしても人気なんです。
海の目の前に駐車場(夏場は有料)があり、すぐに出廷することができます。
カヤックは1年中できるスポーツ!冬はこの季節でしか味わえない〝空気と静寂〟を感じられる
カヤックに揺られ、心地よい風を感じながら見る水上からの景色はいつも見ている景色と一味違って格別です。春はお花見...夏は海水浴を兼ねて...秋は紅葉狩り...冬は?と思うかもしれません。(筆者も冬のカヤックは経験したことがないです)
しかし〝ツウ〟の人たちによると、真冬のカヤックは「キーンと冷える空気の中、冬独特の静寂を感じながら景色を楽しめる」ということです。...とはいえ、寒いのでウェットスーツなどを着て、防寒対策はしっかりと行う必要がありますが。終わった後に飲む温かいコーヒーやホットチョコレートは格別でしょう。