横浜・戸塚のゴルフ場で感電、2人死亡事故 大林組など書類送検

戸塚カントリー倶楽部の入口=横浜市内

 横浜市のゴルフ場「戸塚カントリー倶楽部」(同市戸塚、旭区)で6月、高所作業車のゴンドラに乗ってコース内の樹木を伐採していた男性作業員2人が高圧線に接触して感電死した事故で、横浜西労働基準監督署は9日、労働安全衛生法違反の疑いで、工事の元請け会社である大林組(東京都港区)と同社の60代の現場代理人の男性、下請けの朝日造園(同渋谷区)と同社の60代の男性取締役を書類送検した。

 労基署は認否を明らかにしていない。

 書類送検容疑は、大林組は同法で義務付けられている高所作業車の配置計画を作成しなかった、としている。朝日造園は高所作業車の種類に適応した作業計画を作成せず、作業を監視する要員も配置していなかった、などとしている。

 事故は6月9日午前8時10分ごろ発生。55歳と47歳の男性作業員2人が感電死した。

 労基署によると、2人はゴルフカートの通路を拡張するために高所作業車で樹木の伐採に従事していた。接触したのはJRの高圧線で、救助活動のために送電を停止したため、JR横浜線が一時、運行を見合わせた。

 県警も業務上過失致死容疑を視野に、ゴンドラが高圧線に接触した経緯などを捜査している。

 大林組は「書類送検の事実を確認できておらず、コメントは差し控える」としている。

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