12月30日閉園!移住1年のきむ兄が「かしいかえん」で、最初で最後の思い出作り!

福岡に移住して1年、元放送作家の「きむ兄」が、福岡人が避けては通れない「かしいかえんの閉園」に際し、「滑り込み取材」をしてくれました。しかも、きむ兄独自のお友達ルートで、日本で唯一のテーマパークコンサルタント・清水群さんにお話を聞くスペシャルな内容となっております。そこには、日本全国の遊園地事情がありました。

「かしいかえん」と「としまえん」は似ている?

2021年3月25日、福岡の新聞・テレビから流れたニュース速報が県民に衝撃を与えました。

「かしいかえん 年内で閉園へ」

かしいかえんとは福岡市東区の遊園地で、正式名称は「かしいかえん シルバニアガーデン」(福岡県福岡市東区香住ヶ丘7丁目2−1)。福岡市内唯一の遊園地でファミリー層などが楽しむ憩いの場として知られ、開園から65年の歴史を誇ります。そんなかしいかえんが2021年12月30日に閉園するという知らせに、ネット上でも驚きを持って受け止められました。

僕は福岡に移住してから、かしいかえんの存在は何となく知っていましたが、閉園の知らせを受けてかしいかえんのことを改めて調べてみました。すると、東京に存在した遊園地に共通点を感じたんです。2020年8月、東京都民に惜しまれながら94年の歴史に幕を閉じた遊園地「としまえん」です。

僕は何度もとしまえんで遊びました。子どもの頃は家族で、中学・高校時代は友人グループで、20歳を過ぎてからはデートで、昭和から平成にかけてたくさんの思い出をくれました。「最後にとしまえんで遊びたい!」と思った僕は、としまえんに思い出を持つ友人たちを募り、閉園1ヶ月前にとしまえんを訪問。みんなで思い出を語り合いながら、アトラクションを楽しみました。

閉園1ヶ月前に訪れたとしまえん。多くの人でにぎわっていました

福岡の人にとって、かしいかえんはどんな存在だったのか?福岡の友人に聞くと、「子どもの頃によく連れていってくれた」「学校の運動会の翌日、振替休日に友人グループやデートで遊びに行った」など、僕がとしまえんに持っている思い出と似ていたんです。ちなみに、兵庫出身の清水さんに遊園地初デートの場所を聞いたところ、「東京ディズニーランド」でした。(近くに遊園地がなかったとのこと。笑)

「福岡人の思い出の場所なら、一度でいいから全力で楽しんでみたい!」そんな思いをフクリパ編集部に直訴したところ、「じゃあ取材しましょう!」と快諾をいただきました。前置きが長くなりましたが、かしいかえん閉園1か月前、きむ兄による「最初で最後のかしいかえん 思い出作りレポート」をお届けします!

アラフォー2人が全力でかしいかえんを楽しんでみた

かしいかえん訪問にあたって案内をお願いしたのは、僕の友人でもあるテーマパークコンサルタントの清水群さん。東京ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンでの勤務などを経て独立した清水さんは「事故のない遊園地・テーマパーク」を命題に、かしいかえんをはじめ、これまで国内外10か所以上の遊園地・テーマパークで安全対策や接客サービス指導などのコンサルティングをしています。

アジアNo.1テーマパークコンサルタントの清水群さん

最初に向かったのは「シルバニアガーデン」。2009年にかしいかえんが大型リニューアルをした際、西日本で初めて等身大の「シルバニアファミリー」の世界を再現したエリアです。

さっそく出迎えてくれた仲間たちとの記念撮影に臨みました。

仲間たちが出迎えてくれました

うさぎカメラマンが撮ってくれましたw

続いて、広場のテーブルでくつろぐ「ショコラウサギさん一家」と写真を撮りました。

等身大だけあって大きいですね…

紅葉色の髪がウサギ一家の耳の色とほぼ一緒w

清水さんにも加わってもらいましたw

続いて向かったアトラクションは、かしいかえんを高い場所から眺められる「お空のドライブ」。モノレールのようなレールの上をゴーカートのような乗り物に乗って園内を1周することができます。冷たい風が気持ちいい!

観覧車をバックにアラフォーの大人が笑顔で大はしゃぎ!

最新テーマパーク事情を聞いてみた

かしいかえんに来た全ての福岡人たちの思い出を堪能するだけでは記事にならないので、ここから真面目に…。清水さんに最新のテーマパーク事情を聞きました。

清水さん
遊園地やテーマパークは1980年代後半から90年代前半にかけて、全国各地で建設されました。事業主として多いのは鉄道会社で(かしいかえんは西日本鉄道、としまえんは西武鉄道)、この数年で「開園30周年」を迎える施設が多いんです。

ただ、トレンドの移り変わりや少子高齢化の影響でどの施設も入場者数は年々減少しています。かしいかえんも1986年の約57万人をピークを境に年々入場者が減り続け、2019年度は約27万人まで落ち込みました。

かしいかえんとしても運営計画を立て直し、黒字を目指して全従業員一丸で頑張ろうとしていました。ところが、新型コロナウイルスによる1回目の緊急事態宣言で2020年春から臨時休園になってしまったんです。宣言が明けてからは、どうしても客足が戻らず、西日本鉄道は閉園という苦渋の決断を下したのだと思います。

遊園地やテーマパークは設備運営や新アトラクション建設に多額の費用がかかります。いまのトレンドだと、同じ敷地面積があれば、職業体験ができる「キッザニア(福岡でも2022年に開業しますね)」、自然体験を楽しめるキャンプ場やグランピング施設を造る事業主が多いので、遊園地やテーマパークは減っていくと思います。

いまのトレンドとしては、子どもに学びや自然体験をさせたい親御さんが多いので、そうした体験を提供できる施設が人気になっていくでしょうね。

一方、海外に目を向けてみると、東南アジアの国・ベトナムが熱いんです。国全体が昭和時代の高度成長期のようなバブル前夜みたいな雰囲気で娯楽を求めていて、テーマパークのニーズが非常に高いんです。

個人的に好きな海外のテーマパークはアメリカ・フロリダ州にある「シーワールド」です。ジェットコースターの待つ列に、水族館にあるような大きな水槽があって、魚を見ながら待つことで時間を感じさせない工夫があるのがいいと思いますね。

ただ、日本でも埼玉県所沢市にある西武園ゆうえんちが2021年春に全面リニューアルしました。高度成長期の昭和時代を再現した世界観が好評です。今後はアトラクションを充実させたハード面よりも、コンテンツ重視のソフト面が重視されていくと思います。

清水さん提供写真

清水さん提供写真

昭和レトロの世界観を再現した西武園ゆうえんち(清水さん提供写真)

※西武園ゆうえんちのHPはこちら

テーマパーク事情、奥が深いです

かしいかえんの思い出は永遠に!

かしいかえんの面積は約12万平方メートルなのに対し、としまえんは約22万平方キロメートルなので、としまえんと比べてコンパクトな印象を受けました。アトラクションも、としまえんと比べて作りが小さなものが多く、小学生・中学生には特に楽しめそうな感じでした。

としまえんには、巨大なプールがあったので大人のデートで来る人も多かったですし、プールのついでに乗り物に乗って帰る人もたくさんいました(僕もそうでしたw)

遊園地は全国各地にあって、その地域に住む人たちにとって大切な思い出が詰まっている場所なんだなぁと改めて感じました。もし僕が福岡で生まれ育っていたら、きっとかしいかえんでたくさんの思い出を作っていたのでしょう。

かしいかえんの閉園まで、あとわずか。「あの頃の思い出」とは違う「最後の思い出」作りに訪れてみるのもいいかもしれませんね。

カメラマンさんが撮ったシュールすぎる写真で締めくくりますw

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