カニもウニもイクラも…おせち食材にも“値上げの波”

おせち料理の食材に異変です。新型コロナによる需要の変化などを背景に「異常事態」とも言える高騰が続いています。

新年まで3週間あまり、全国的に感染が落ち着き年明けは家族で集まっておせちを囲むという人も多いのでは。

飲食店の営業が本格的に再開されるなど、西区の広島市中央卸売市場には活気が戻っています。

しかしおせちに使われる海産物に異変が起きているといいます。

山口和政記者「新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、市場は盛り上がりを見せる一方でさまざまな食材の値上がりが続いているそうです」

養殖のブリは全体量が少なく、去年と比べ相場は1.5倍以上に。これまでにないほどの高値だそうです。

広島魚市場 村上祐介さん「売りたいのは売りたいですけど、値段が上がってきているので兼ね合いが難しい、ヤズやハマチや天然のタイなどはかなり量が上がっているので(ブリの)代わりに販売していければ」

タラバガニは1キロ5千円から6千円ほどの相場が8千円から1万円ほどに。おせちの定番、数の子やイクラも高騰が続きます。

広島魚市場 山口正則さん「イクラは去年と比べて1kg1千円から2千円くらい製品単価で上昇しています。ここ数年でも一番高いんじゃないですかね」

背景の1つにあるのは新型コロナウイルスです。

飲食店の休業や時短要請により需要の変化が大きく、例年と比べて全体量が少ない傾向にあるといいます。

またタラバガニやズワイガニは世界的な需要の高まりがあり、国内での価格も高まる傾向が続いています。

高騰の要因はこんなところにも。

吉文 吉本崇仁専務「北海道の赤潮の原因で、国産が少ないのが要因で値段はどんどん高くなっている」

広島から約千キロ離れた北海道で発生した大規模な赤潮によりウニなども高騰しています。

吉文 吉本崇仁専務「ずっと最高値です。ここ最近でいえば1年の総決算なので僕らも1年僕らがやった成績表を出してもらえるというイメージでとにかくできるだけ良いものを消費者に届けるそれだけなので」

生活に直撃する値上げの波、収束は見通せず財布のひもが固い年末年始となりそうです。

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